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皐月賞(JpnI、中山芝2000メートル、19日) 3強にひと泡吹かす イグゼキュティヴが怪気炎

 クイズです。今年の皐月賞の出走馬の中でロジユニヴァースと一番僅差の勝負をした馬は?

 正解は札幌2歳Sで0秒2差2着したイグゼキュティヴ。3走前の京都2歳Sではアンライバルド(3着)を撃破して快勝しており、決して恵まれたものではない。
 「実力はあるのに人気がない。2年前の雰囲気に似てきましたね」とニヤリとするのは斎藤誠調教師だ。
 2007年の皐月賞、前年に開業したばかりの同師は、京成杯で初タイトルをプレゼントしてくれたサンツェッペリンを送り出した。15番人気の低評価だったが、果敢に先行するとクビ差2着に粘り込み、3連単162万円馬券の立役者となった。
 イグゼキュティヴは転厩初戦だったスプリングSで16着とシンガリ負けを喫したが、「休み明けの分でしょう。こちらも初めてで手探りのところがあったから。道中でノメッていたのを見ると馬場が緩かったのも響いたみたい」と敗因を分析する。

 叩かれた上積みは顕著で、1日に南Wコースで6F82秒3(強め)を追われると、1週前追い切りになった8日には松岡騎手が手綱を取って、Wコース6F80秒9、上がり3F38秒6→12秒7(強め)をマーク。ゴーサインが出てからの反応が良く、力強いフットワークで直線を駆け抜けた。
 「今度は長めからビッシリやっていますからね。動きは良かったし、中間は乗っていた助手を振り落とすくらい元気が出ているのもいい傾向。前走は体が20キロ増えていましたが、それまで輸送競馬が続いて減っていたから、回復したもの。今回は体重は同じでも締まりが出てきました」
 指揮官が体調アップを強調すれば、鞍上の松岡騎手も「いい感じでしたね。本質的に二千以上が合うタイプ。前走は負けたけど、あんな馬じゃないと思っているし、距離が延びる本番で巻き返したい」と意欲を燃やしていた。
 作戦も決まっている。「ハナにはこだわらないが、前へ行く形になるでしょう。道中で後ろに脚を使わせる競馬ができれば」と師。アッといわせるシーンがあっても不思議はない。

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