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勝手に選ぶ芸能界10大ニュース その2 裁判員に裁かれた押尾学裁判

 昨年8月、薬物事件で逮捕された元女優の酒井法子の事件と並んで日本中を震撼させたのが、東京・六本木ヒルズで一緒に合成麻薬を服用して容体が急変した女性を放置して死亡させた元俳優の押尾学被告の事件だった。

 逮捕・起訴された押尾被告は保護責任者遺棄致死など4罪に問われ、事件から約1年の今年9月に初公判が行われた。
 この公判は、昨年から施行された裁判員制度が適用され、押尾被告は芸能人として初の裁判員裁判となっただけに、世間の関心は高かった。
 裁判官とともに押尾被告を裁いた裁判員は男性4人、女性2人で、女性が亡くなっている事件だけに、男女比のバランスが熟考されたと思われる。

 公判には証人として19人が出廷し、なんとそのうち18人が検察側の証人。
 そのうち数人の医師や事件当日現場に駆けつけた救急隊員らは「押尾被告が女性の状態が急変してすぐに救急車を呼んでいれば助かっていた」という旨を専門的見地から証言。
 また、押尾被告の元マネージャーやタニマチは「自己保身」、「身勝手」などと叱責し、写真誌で押尾被告との関係を暴露した女性らは押尾被告の薬物の常習性を説明した。
 被害者女性の両親も出廷し、押尾被告に対する厳罰を求め、母親が手紙を読むと女性裁判員は涙を流すひと幕も。

 3週間にわたり集中的に審議された押尾被告の公判で押尾被告は裁判員に「見殺しにしていない」と訴え続けてきたが、終始押尾被告にとって不利な流れ。しかし、最後の証人は弁護側の医師で、「救命可能性はきわめて低い」と初めて押尾被告に有利な証言をした。

 検察側は「自己保身のために被害者を見殺しにした」として懲役6年を求刑。
 注目された判決は懲役2年6月(求刑懲役6年)の実刑判決。

 判決言い渡し後に会見した裁判員たちは「客観的事実を見ることに徹した」、「被告が一般人でも同じような判決になったと思う」と口々に先入観や偏見なしで裁いたことを説明したが、各方面からは「判決が短すぎるのでは」との声があがった。
 押尾被告は判決を不服として即日控訴し、今後、二審で争う。

 押尾被告の近況だが、11月に発売された写真誌の直撃取材に対し、なんでみんなさぁ、俺のこと悪く言うの? ぶっちゃけやっぱ面白いから?」と記者に逆質問しあまり反省の色は感じられず。
 被害者女性の墓参りについては、「(遺族の両親に)会って謝罪したい」とした上で「向こうが会ってくれないのよ。なぜだかは分からない」と説明。今後の芸能活動には「無理でしょ」と捨て鉢だったが、二審の行方は?

 「押尾被告の公判当時、大阪地検の証拠改ざんなど検察側に“逆風”が吹いていたため、検察側は控訴しなかった。おそらく、押尾被告は最高裁まで争うだろうが、判決は変わらないだろう。刑が確定していない時に拘留された未決拘留日数をひいて、押尾被告は1年半ほど服役すれば出てこられる」(司法担当記者)
 裁判員裁判のあり方を非常に考えさせられた押尾被告の公判だった。

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