6月16日に発生した同事件をめぐっては、飯森裕次郎容疑者の逮捕後、その名字やSNSなどから、父親が当時関西テレビ常務だった飯森睦尚氏ではないか、との情報が拡散。結局、父親の素性も報道されることになり、睦尚氏はカンテレを通して「地域の方々をはじめ、多くの皆さまにも不安を感じさせることとなりました。大変申し訳ありませんでした」などとコメントし謝罪。19日に開かれたカンテレの役員会で、睦尚氏は「一身上の都合」を理由に取締役の辞任を申し出て承認されていた。
同誌によると、父親については伏せる方向でカンテレとの話がまとまっていたが、ほかのメディアが取材を開始したそう。
フジ系列のカンテレの常務であることに加え、飯森容疑者もかつてフジ系列の岩手めんこいテレビの関連会社「めんこいエンタープライズ」に勤務していたことが発覚すると、フジ局内では「“身内案件”だから慎重な対応が必要になる」という空気に一転したという。
結果、父親について「なぜ報じないのか」と批判が出始めたこともあり、カンテレ側と話し合い、父親の実名を報道することが決まったというのだ。
「もし、その時点で他局が報道しなかったとしても、週刊誌などに報じられてしまったら事実を“隠蔽”したとして批判が殺到することは明らか。そのあたりに対する危機意識が低過ぎたようだ。おそらく、フジを“反面教師”にして、他局は身内でも犯罪に関わっていればちゅうちょなく報じるようになるだろう」(他局の報道記者)
とりあえず、フジは報道に踏み切ったことでダメージを最小限に食い止めたようだ。