見逃し配信といえば、各放送局が実施しており、特に連続ドラマなどを仕事が忙しく見られない人がスマホで見る人が多いようだ。20代から30代のOL層などに人気だといえる。
ドラマの場合は、最初から最後まで見逃しをチェックするといった目的があるが、長時間番組の「紅白」においても、見逃し配信の利用者が増えている理由はなんだろうか。
「やはり大きいのは、ネットのバズりだといえますね。今回の『紅白』は、視聴者を飽きさせない工夫が随所に散りばめられていたといえます。通常は演歌、ベテラン枠となる2部のスタートを、DA PUMPと五木ひろしほかの出演者のコラボでスタートさせるなど、楽しみの要素が多くありました。総合司会の内村光良の『笑う犬』シリーズ(フジテレビ系)の名物コントキャラクター・ミル姉さんが復活するなど、バラエティ的な作りもされています。さらに、桑田佳祐とサプライズ共演したユーミンこと松任谷由実は、出演者にも知らされていないトップシークレット案件だったようですね。チコちゃんとともに出演し、『紅白』の裏側をのぞき見ていたナインティナインの岡村隆史が驚いていました」(業界関係者)
これだけネタが散りばめられているならば、どこかに引っかかるものがあるのは確かだろう。そこには視聴者離れを懸念するNHKの制作努力もありそうだ。
「もともと『紅白』は、時間が進むに連れて視聴率が下がって行くため、二部制に分けられたのも高視聴率をキープするためといわれています。しかし、そうした消極的な姿勢では飽きられてしまうと考えているのでしょう。勝負とは関係ない特別枠や、サプライズゲストを多く用意することで、ネットで話題となるコンテンツを提供しています。もちろん、落ち着きのないバラエティ的な作りに対する批判も生じそうですが、まずは『観てもらう』きっかけを無数に用意しているのは確かでしょう」(前出・同)
ネットでは「そもそも特別枠多すぎて肝心の紅白勝負がどっかへ行ってしまっている」「広瀬すずのグダグダ司会も狙い通り?」「昔、紅白って再放送してたらしいし、けっこう需要あるのでは」といった声があり、「紅白」が依然として国民的な番組であることには変わりはないだろう。