同ドラマは、非情で剛腕な仕事ぶりから「人事の悪魔」との異名を持つ人事コンサルタント・椿眞子(菜々緒)が、手段を選ばず強引な手法で大手保険会社の問題を解決していくというストーリー。第1話ではSexy Zoneの佐藤勝利演じる新入社員が「新人研修」と称して椿が課す過酷な課題を乗り越える姿を描いた。
視聴率はまずまずだったが、働くサラリーマンからは不評を買っていた。
「土曜日の夜に見るにはキツイ内容だった。パワハラ、モラハラ、イジメからの自殺とか。普通に何十年も仕事してきて厳しいことを経験してきていても、見ていて不快だった」「これを見て『自分が受けてるパワハラなんてまだ可愛いもんだ!月曜から頑張ろう!』なんて思う人、いないと思うんだけど」「これだけ自殺、パワハラが社会問題になってるのに、苦しんでいる人の神経を逆なでするドラマ。社会を風刺して問題作で話題になるわ!って意識だったら神経を疑う」「今の時期、本当に研修を受けて慣れない生活を送っている子も多いのに…」などと、ショッキングな内容に違和感を持つ視聴者も多かったようだ。
「ドラマ内では菜々緒演じる椿眞子が、新入社員50人に最初に退職届を書かせ、『あなたたちには退職する権利がある』と話し、研修終了までに新入社員を10人に絞ると宣言しました。厳しい倍率を乗り越え大手保険会社に入った新入社員は簡単には辞める意思を示しませんでしたが、新人研修が過酷になるにしたがい心が折れ、一週間後には39人がみずから退職届を出すという結果に。これがブラック会社で働く人たちの『辞めたくても辞められない』という葛藤とミスマッチを生み、不評を買ったようです」(芸能ライター)
民間企業が2017年3月に行った調査によると、社会人の26%が自分の会社をブラック企業と感じているという。また2015年3月の別の調査によると、72%が「今の会社を辞めようと考えたことがある」と答えた。だが、次の仕事を見つけることに不安を覚えたり、就職活動の際の自分の努力が無駄になることを危惧する人は多い。ブラック企業に勤めていても離職しにくいのが実状なのだ。
『Miss デビル』はそのような「ジレンマ」を持つ社会人を刺激してしまった様子。同ドラマの放送時間帯は、社会人にとってつかの間の休息となる土曜夜だ。果たしてここから視聴率を伸ばすことはできるだろうか。