武藤は昨年末の長州力プロデュース12.28後楽園大会に来場し、今年6.26後楽園大会で行われる“ファイナルマッチ”を最後にリングから降りる長州に「プロレスリングマスターズ最後のオファーをしに来た」と告げた。
長州最後のマスターズでは、ライバル藤波辰爾と、1回目の引退試合の相手を務めた新日本プロレスの獣神サンダー・ライガーとトリオを結成。札幌テロリスト事件で因縁がある藤原喜明、長井満也、冨宅飛駈のU系トリオと対戦する。おそらくライガーとのタッグ、そして藤原との対戦はこれが最後になる可能性が高い。80年代から90年代のファンには見逃せないカードとなった。
マスターズの常連となった越中詩郎率いる平成維震軍は、今大会も登場。越中、青柳政司、齋藤彰俊が、グレート小鹿&タイガー戸口、そして前回大会で海賊ガスパーズに裏切られ小鹿&戸口と電撃合体を果たした将軍KYワカマツの超ベテラントリオと対戦する。
昨年、ワカマツは新日本プロレスで開催されたらスーパー・ストロング・マシンの引退記念興行に、マシン軍団のマネージャーとして復活を遂げると、マスターズでは海賊ガスパーズのマネージャーとして登場した。今回は6人タッグマッチのメンバーに“選手”として加わる。国際プロレス出身で、新日本、SWS、インディー団体でも試合に出ていたワカマツだが、今回の相手は平成維震軍。青柳がセミリタイア状態とはいえ動きは悪くないだけに、超ベテラントリオにとっては、厳しい一戦になりそうだ。
その他、ディック東郷&獅龍の元みちのくプロレス海援隊コンビが、NOSAWA論外&FUJITAの東京愚連隊と対決。新日本ジュニアで活躍した高岩竜一は、元FMWのリッキー・フジとシングルマッチで対戦する。元新日本勢だけではなく、インディー団体で活躍した選手を見ることができるのもマスターズのいいところ。まだまだ90年代インディーマットで活躍し、現在も頑張っている選手も多いだけに、今後も期待したい。
これで残すはメインの武藤敬司率いるBATTと、蝶野正洋率いるTEAM2000による8人タッグマッチのメンバー発表を待つだけとなった。BATTはドン・フライの参戦が実現するのか注目される。またTEAM2000にも懐かしい外国人選手を投入してもらいたいところ。今回も80年代後半から90年代のプロレスを堪能させてくれることだろう。
取材・文・写真 / どら増田