かつて、フランケンの風貌で「いいよぉ!」というフレーズが、ネタ番組『エンタの神様』(日本テレビ系)でスマッシュヒットした真栄田。その後は、露出の場がガクンと減ったが、漫才日本一決定戦『M−1グランプリ2010』の準優勝を機に、一気にブレイクした。
ところが、不遇時代を支えた妻と結婚後、週刊誌で、たびたびスキャンダルが発覚。今秋、これまでの不倫の回数は100回を超えていることを番組で自供した。気になるお相手は、一般女性。真栄田がホレて、不倫関係をスタートさせた。驚くのは、みずから妻にカミングアウトして、婚外恋愛を公にしたことだ。
本人いわく、「彼女にフラれそうになって、落ち込んで、嫁に全部言っちゃった」。ショックを受けた妻は、「あんたの人生だから、後悔しないように」と理解しがたい助言をして、ネット通販で登山グッズを購入。登山に行った。数日後、スッキリした面持ちで帰宅して、夫婦ともに見つめ直す時間を設けたことによって、元サヤに収まった。夫婦そろって、独特な世界観の持ち主だ。
そんな真栄田と同じく、M−1ファイナリストで、愛人をピーク時に8人も抱えた超人がいる。2丁拳銃・小堀裕之だ。M−1黎明期の03年、最初で最後の決勝舞台を経験。敗者復活枠のアンタッチャブル、当時無名だったフットボールアワーが躍進した年だったため、大きな爪跡を残せなかったが、漫才の腕は本物だ。
小堀は、学生時代から親しかった彼女とゴールインして、現在は4児のパパ。かつては“よしもとブサイクランキング”で上位の常連だったほど、顔面偏差値は低い。そのうえ、収入も低く、生活費が5万円。にもかかわらず、合コン三昧。週に2日しか家に帰ってこないうえ、長男にお金を借りるなど、身勝手で奔放だ。その様子はたびたび、『人生が変わる1分間の深イイ話』(日テレ系)で放映されている。
同番組の密着取材が入っていたとき、“会いたいから”という子どもじみた理由で、カメラをまいて、愛人宅に走ったことがある。人として、最低。今年になって、芸人仲間に促されて“愛人清算”に踏みきった。ところが、なぜか12人に増えたというプロフェッショナルの不倫夫だ。
真栄田、小堀ともに、テレビより劇場で活躍する芸人。モテキャラではない。だからこそ、愛人の母性が目覚めるのか。元サヤに収まった真栄田、鋭意続行中の小堀。彼らこそ、昭和芸人の体現者だ。