「最近、行きつけの『セレンディピティー』って名前のニューヨークにあるお店に、スリを連れてアイスクリームを食べに行ったの。子供用のね、子供たちのためのお店よ」「お店に入って、テーブルが空くのを待っていると、スリが男子のアノ部分ソックリの(お菓子の)グミの箱を見つけたの。ゾッとしたわ」
ケイティは、5歳になったばかりのスリに起こった事件をエレンに続けて話した。
「男子のアノ部分って?」とエレンが興味津々でケイティに尋ねた。するとケイティは、「ピー、イー、エヌ、アイ、エス、(ペニス)…グミよ」とアルファベットのスペルで答えた。
続けてケイティは、「だから、スリに言ったの、『あら、まあ、それってお魚の形をしたグミじゃあないのね』ってゴマカしたわ。それが“ペニスグミ”っていう名前で、そのモノのカタチしたグミなのよ。スリったら、そのグミの箱ごと抱えていたものだから、『OK、でも、それって今はいらないでしょう』って、言ったわ。だって、もしその時に私が『返しておいで』なんて彼女に言ったとしたら、すかさず彼女は『これってどんなモノ?』って訊くはずだもの。そのコトに関しては一切話したくなかったの。だから、『どうして、こんなモノがココで売ってるの? 子供用のお店なのよ』って、そのとき思ったわ。そしたらその瞬間の、さも私がこのグミをスリに与えているような写真が雑誌に載っちゃったの」
ケイティは、極めて都合が悪い写真をパパラッチされたことの弁明をした。
「写真、撮られていたのね。『オー、マイゴッド!』って感じだったわ」「でも実際は、ちゃんと(グミの箱を棚に)戻したのよ」