同県の県産品や観光情報を発信する同施設の最高PR責任者として登場したゆりやんは「奈良市長です」「わたし地元はNYC。ニューヨークじゃなく、奈良県吉野町です」など、ゆりやんならではのギャグをのっけから飛ばして笑いを取る。
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奈良の魅力を聞かれると、「奈良で一押しは割り箸です。最高です。吉野杉を使ったものです。柿の葉寿司や和紙も有名。檜、桜も有名です」と地元をアピール。一方で「奈良も人口が減っていて、地元の吉野は過疎化です。若い人がいない。台風で神社の木が倒れたんですけど、わたしの父が69歳で若い衆として(修復に)参加していました。小学校も6個あったのが今は1個で……」と奈良の現状に嘆き節も。
ゆりやんはまた、「芸人になってから大阪に引っ越して、その後東京へ。大学卒業するまで吉野にいました。大学は大阪だったんですけど、往復6時間かけて通っていたんです」と学生時代の思い出も明かし、「地元に大きな堤防ができて、小学校の時遊ぶところなくて、夕方、時計をつけてその堤防を何分で走れるかとかやっていました。川で泳ぐとかも」と話す。
「近鉄電車が走っていて、駅も少なくて、家から車で20分かけていかないといけない。電車の中はいつもガラガラなんですけど、春は吉野は桜が有名で人が来るんです。電車もぎゅうぎゅうになります。桜が散って電車に積もって綺麗です。そういうのもなかなか素敵では」と吉野の魅力を熱っぽく語る。
ゆりやんの父親が吉野で経営しているという、雑貨など販売の「エッチング幸房ソ・レイユ」のお店情報も紹介。「わたしの親は近鉄電車に勤めていたんですけど、わたしが中3の時にやりたいことがあるって早期退職したんです。それで作ったのがそのお店です。自営業になったらお金持ちになるよって言われたんですけど、余計貧乏になって……」と苦笑い。
「吉野は家から駅までが遠い人が多いので、学生とか同級生はみんな親に朝早く車で送ってもらうんです。ヤンキーも送ってもらっているんです。ヤンキーが送られるの見ると可愛いなって。東京の電車と違って乗り口が一つ。誰がどこに座るとこかも決まっている。楽しい、観察しがいのある場所やなって思います」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)