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うどん店侵入の強盗 たばこに気を取られ取り押さえられる!

 大阪府警北堺署は4月24日、同府堺市北区のうどん専門店「どん太郎」で、店長を刃物で脅したとして同区の無職・平井大二容疑者(35)を強盗未遂の疑いで逮捕した。

 平井容疑者は、同日午前1時頃、同店へ侵入し、包丁でカウンターを何度も突きながら男性店長(36)を、「殺すぞ。うどん食わせろ。酒出せ」などと脅した疑い。

 14センチの文化包丁を持って侵入した平井容疑者に脅された店長は、即110番通報。平井容疑者は店にいた男性客に因縁をつけ始めたところ、別の男性客が「たばこでも吸えや」と勧めた。すると、それに乗った平井容疑者が包丁を手放したすきに、その男性客が包丁を店外に放り投げ、飛びかかった。ほかの客、4、5人も加わって、取り押さえた。

 その後、同署員が通報を受け駆け付けた際は、たばこを勧めた男性客1人に押さえられており、平井容疑者は強盗未遂の疑いで現行犯逮捕された。店内には店長の他、従業員1人と客8人がいたが、全員にケガはなかった。平井容疑者は「包丁を出して脅したのは間違いない」と容疑を認めているという。

 店長によると、平井容疑者は液体入りのペットボトルを持っており、何度か口に含んでシンナー臭を漂わせていたという。同署によると、平井容疑者の所持金はゼロだった。

 容疑者をなだめて、取り押さえたお手柄の40歳ぐらいの男性客は、「ワシは警察が嫌いや」と名前や年齢を一切明かさず、同署への同行も拒んだという。

 この男性客の機転で、誰にも被害はなくことなきを得たが、ひとつ間違えば、凄惨な現場となりかねない事件だった。
(蔵元英二)

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