CLOSE
トップ > 社会 > 青年局長・小泉進次郎が蹶起する 自民党の新派閥抗争(2)

青年局長・小泉進次郎が蹶起する 自民党の新派閥抗争(2)

 1月31日に突如、都内のホテルに鴨下一郎国対委員長や小池百合子党広報本部長、山本有二衆院予算委員長を中心とする議員が集結。事実上の「石破派の立ち上げ」とも言える総勢45人の『無派閥連絡会』を創設し、“石破包囲網”の打破を目指し始めた。ただ、この動きが結果的に、熾烈な派閥抗争を引き起こす火種となってしまったのである。
 「石破はこの会の他にも、60人に及ぶ超党派議員を擁した勉強会『さわらび会』を発足させている。そのため、無派閥を装いながら勢力を伸ばし始めた石破を各派が牽制。ポスト安倍と、次期閣僚ポストを巡る暗闘を繰り広げ始めたのです」(政治アナリスト)

 また、別の政治部デスクがこう語る。
 「結局、石破派の動きは選挙後、新人議員の青田刈りに走っていた各派に、余計な刺激を与えてしてしまったのです。最大派閥の町村派は総選挙前の44人から80人に。額賀派は28人から50人に倍増し、岸田派(旧古賀派・現勢40人)や麻生派(同34人)も大増殖。また、谷垣禎一前総裁の『有隣会』(17人)や松島みどりの『アベノミクスを成功させる議連』(37人)が設立され、今や党内は派閥の群雄割拠状態。そのため、今後は熾烈な議員の引き抜きが展開すると見られているのです」

 要は石破派の蠢動で、派閥利益を増幅させようとする動きが加速。それが原因で、小泉進次郎氏が統率する青年局内の青田刈りが展開する可能性が、確実視されているのである。
 ただし、各派閥が青年局と進次郎氏の懐柔を目論むのは、なにも勢力増強のためだけではないという。

 進次郎氏は、もともと総裁選で石破氏に一票を投じた人物。現在も外交、防衛問題で同氏の薫陶を受けており、「この力を削がない限り、“ポスト安倍政権”で冷や飯を食わされることになる」(前出・政治アナリスト)と見られているからだ。
 加えて、青年局には各派が喉から手が出るほど欲しい人材が参集しており、これが派閥抗争に拍車を掛けそうな雲行きなのである。
 「実は、青年局には大物二世議員が多数参加しているのです。たとえば、小泉元総理の“側近中の側近”と呼ばれた武部勤元幹事長の長男・武部新や、橋本龍太郎元総理の二男・橋本岳。さらに福田康夫元総理の長男・福田達夫や、小泉政権時代に政調会長として仕えた中川秀直元幹事長の二男・中川俊直までいる。各派閥は、このキラ星のような人材収集も目論んでいるのです」(前出・政治部記者)

 刈られるのか、それとも暗躍する派閥領袖を押さえつけるのか。今後、進次郎氏の動向から目が離せない状況が続きそうだ。

社会→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

社会→

もっと見る→

注目タグ