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小倉記念 夏女サンレイジャスパーが初重賞V

 29日(日)に小倉競馬場で行われたサマー2000シリーズの第3戦「第43回小倉記念」(JpnIII 芝2000m)は、6番人気の5歳牝馬サンレイジャスパー(佐藤哲騎手)が1分58秒7(良)のタイムで優勝。うれしい重賞初Vは、父ミスズシャルダンにとっても産駒初のタイトル獲得となった。また、牝馬の勝利は1996年のヒシナタリー以来、11年ぶりだった。
 出走馬の半数が単勝10倍を切る大混戦を制したのは、5歳牝馬のサンレイジャスパー。昨年はマーメイドS、新潟記念、府中牝馬Sでいずれもクビの上げ下げでの2着惜敗。あと一歩で重賞を獲り逃していた。
 レース前半はニルヴァーナ、アラタマサモンズの軽量コンビがスピードを爆発させた。追いかけたのはニホンピロキースとヴィータローザ。3-4コーナーでトップハンデのメイショウカイドウ、昨年のサマー2000シリーズの王者スウィフトカレントが仕掛けて進出したが、いずれもゴールまで踏ん張れない。
 6番手を進んだジャスパーは、前半は馬群の中。ラスト300mで馬群の外へ出し、そこから強烈な追い込み。ゴール前で粘るニホンピロキースを捕まえた。
 「道中ロスなく、スムーズな追走なら終いは確実に伸びる馬。今日はうまく行きました。やっと、この馬で重賞を勝てましたね」と佐藤騎手は会心の笑みだ。
 数少ないミスズシャルダン産駒という意味でも注目を集めるジャスパーだが、夏競馬はお手のものか。デビューが一昨年の夏の小倉。いきなり2連勝を飾り、以後、数多くの強豪と走ってきた。デビュー24戦目のうれしい重賞初制覇が夏競馬というのも、大きな縁かもしれない。
 七夕賞を勝ったサンバレンティン、函館記念で3連覇を決めたエリモハリアーと並んで、サマー2000シリーズのトップに躍り出たジャスパーの次なるターゲットは8月26日の新潟記念(GIII 芝2000m)。高橋成師は「直線が長い新潟で、もうひと暴れしたいね」とサマー2000シリーズ制覇へ気合が入っていた。

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