「彼は副業でFX取引をしている人なので、デート中などはよくスマホで値動きをチェックする人でした。でも、それ自体はそこまで頻繁なわけじゃないので我慢できました。それと、投資額についても無理な資金を入れずに、損切りを徹底するなどリスクリワードが出来ていたため、利益は出ていたみたいです。そのおかげで、私も高級料理店などに何度も連れて行ってもらいご馳走になりました」
経済的に余裕のある彼との交際に満足し、結婚も考えていたという真那さん。しかし、彼の部屋で鳴り響くある音だけが、どうしても我慢できなくなったという。
「彼の部屋には24時間、値動きを知らせるアラームが鳴り響いているんです。そのパソコンのツールには、世界中の取引所の出来高がゲージで表示され、一定の額を超えたら取引所ごとに音が鳴る仕組みです。例えば、高騰すれば『チャリーン!』とか『デデーン!』という音が鳴り、暴落すれば破壊音やピカチュウが悲しむ音など、様々。その出来高に従って、ロングかショートを入れるわけですが、海外の取引も反映されるため24時間起動しているんです。なので、彼の部屋に泊まった時は一緒に寝ている時でも、いきなり大きな音が鳴り響きます。ある日は、もう本当にずっと鳴っていたので、『寝ているときぐらい止めたら?』と言ったのですが、『いつ大きく動くかわからないから、それはできない』と拒否。私のことは考えてくれないんだと、ドン引きしました」
この先、もしも彼と結婚した場合、「この音がずっと部屋に鳴り響くのか」と考えてしまい、真那さんは別れを告げたという。
写真・Thomas's Pics