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大阪杯 カワカミプリンセス一変

 今週もキングヘイロー産駒だ。「第53回大阪杯」(GII、阪神芝2000メートル、5日)はディープスカイをはじめ、牡馬の強力メンバーがそろったが、紅一点カワカミプリンセスがガラリ一変といえる絶好の気配を見せている。かつては無敗でオークス、秋華賞の2冠を制し、最強牝馬の称号を手にした女傑。先週、同じ父の産駒ローレルゲレイロが高松宮記念を制した血の追い風を背に、打倒ディープを成し遂げる。 

 3、4コーナーにかけて並ぶ栗東の桜はまだ三分咲き。ただ、つぼみはほのかなピンクに染まっている。昨1日、それらを背景に、カワカミプリンセスがDWコースの直線に入った。軽く仕掛けられるとラスト1Fは12秒2の伸び。追われると次第に頭が高くなっていったが、これはむしろ好調の証しだ。

 「気合を入れる感じで肩ムチを3発入れたら、反応は良かったよ。いいころの走りっぷりが戻ってきたし、冬毛がぼうぼうだった前走と比べ物にならない。良くなってきた」
 手のひらに残る感触を柳田助手はそう振り返った。6Fも81秒0。テンからしっかりカロリーを消費した。
 前走の京都記念は4着。アサクサキングスの復活劇には一歩及ばなかったが、有馬記念7着といい、プリンセスも一歩ずつ上昇している。
 西浦調教師も手応え十分だ。「前走後はじっくり調整して、順調にやってきた。前走は休み明けの分、勝負どころでペースが上がると置いていかれたが、今回はそんなこともないだろう。強い牡馬が相手でも結果がほしいね」
 先週の高松宮記念はローレルゲレイロがV。同じキングヘイロー産駒のプリンセスにも追い風が吹いている。3歳時の輝きをもう一度。苦労を重ねてGI馬に上り詰めた父の不屈の遺伝子は、プリンセスにも確実に流れている。

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