当時、ジャンボ機の墜落地点が公式に明らかになったのは、翌朝になってからだった。しかし、長野県の女性が墜落9分後に正確な墜落場所を警察に通報していた。また、墜落58分後に航空自衛隊の救援ヘリが、現場に向かって飛び立ち、炎上する現場を確認している。さらに、自衛隊機とほぼ同時刻に、米軍の救難ヘリも現場に到着している。
極めて早い時間に現場が特定されていたにもかかわらず、夜明けまで墜落現場を特定できなかったのは、多くの情報が錯綜する中で、御座山(おぐらさん)という具体的な地名を指摘する情報に引きずられてしまったミスだと、番組の中でNHKは指摘した。
しかし、そんなことがあり得るのだろうか。いくら当時GPSがなかったとはいえ、自衛隊と米軍のヘリが現場上空でホバリングしているのだ。その位置が特定できなかったということには、違和感がある。
実は、'94年9月25日のテレビ朝日『ニュース・ステーション』が「米軍幻の救出劇」という特集を放送している。その中で、米軍輸送機で現場に急行し、米軍の救援ヘリを誘導したマイケル・アントヌッチ隊員が、次のような証言をしているのだ。救援ヘリの隊員がロープで現場に降りかかったところで、横田基地から強い帰還命令が出たため、引き返さざるを得なかった。横田基地に戻ると上官から本件を口外しないようにクギをさされたという。多くの命を救える可能性を持っていた米軍ヘリに何故、帰還命令が出たのか。
日本航空123便は、後部の圧力隔壁にボーイング社の修理ミスで亀裂が生じ、破損したことで機体内部から空気が噴出し、垂直尾翼が吹き飛んだということに公式にはなっている。しかし、この事故原因には、当初から疑問が呈されていた。もしそうなら、機内の荷物も吹き飛び、失神する人が続出するはずだというのだ。
しかし、そうしたことは起きていない。
公式の事故原因を否定する人たちの中で、広く支持されている見立ては、自衛隊の護衛艦からミサイルが誤射され、それが垂直尾翼を破壊したというものだ。そう仮定すると、説明できることが多いのも事実だ。
しかし、この見立ては、陰謀説として政府が相手にもしなかった。証拠がないからだ。破壊された垂直尾翼は、相模湾の深い海に沈んでいるのだ。
ところが今年7月29日、テレビ朝日系のANNのチームが、静岡県東伊豆町の沖合2.5キロ、水深160メートルの海底で、123便の残骸である可能性のある物体を発見し、撮影に成功した。他のメディアは無視を決め込んでいるが、事故原因の特定につながる大きなニュースだ。
もし政府が陰謀説を否定するなら、いますぐこの海底に自衛隊を差し向け、残骸を回収して事故原因を再確認すべきだろう。