search
とじる
トップ > スポーツ > 菊池雄星は第二の江夏豊だ!

菊池雄星は第二の江夏豊だ!

 2月1日から始まるプロ野球12球団キャンプの主役は、リーグ4連覇、2年連続日本一を目指す巨人ではなく昨年4位の西武だ。

 20年に1人の逸材と言われるドラフト1位ルーキー菊池雄星(花巻東)の一挙手一投足に、全国のファン、マスコミの注目が集まるからだ。
 西武第2球場で行われた新人合同自主トレーニングを視察した、野球殿堂入りしたばかりの東尾修氏(元西武監督)がこう手放しで絶賛している。「剛の大輔に対して柔プラス強の雄星。体幹を中心とする馬力は大輔だが、柔軟性と安定性では雄星が上だ。雄星は今の時点で勝てる」「柔らかさと強さを兼ねている点では江夏豊さんだろうか。雄星の投げ方なら江夏さんのような投球ができると思う」。
 甲子園を沸かせた同じスーパールーキー、平成の怪物と呼ばれた松坂大輔(現レッドソックス)をエースに育て上げた東尾氏が、こう即戦力投手の太鼓判を押すのだから、何よりも説得力がある。松坂はルーキーイヤーに16勝5敗、防御率2.60の成績で最多勝と新人王を獲得している。黄金左腕・江夏氏の1年目は12勝13敗、防御率2.74。225奪三振は両リーグトップという快記録だった。2年目の1968年にはシーズン401奪三振という、いまだに破られない驚異的なプロ野球記録を樹立。途中から抑えに転向しても成功。生涯成績206勝、193セーブの成績をあげている。

 東尾氏によれば、入団時の松坂を超えて、球界に名を残す同じ左腕の大投手・江夏氏クラスだというのだから、20年に1人の逸材と言われる菊池の評価は誇大表示ではないことになる。松坂、江夏氏同様に高校生ルーキーながら二ケタ勝利が期待できる。後藤オーナーは「1年目から無理させない。時間をかけても大きく育てる」と熟成栽培を強調。渡辺監督も「最初は中継ぎから」と慎重な育成方法を口にしている。が、自ら名球会入り、歴代10位の251勝を記録している、殿堂入りしたばかりの東尾氏のお墨付きがあるのだから、放っておいても二ケタ勝利で新人王最有力候補になるだろう。二ケタでも10勝すれすれでなく、どこまで上積みがあるか。松坂の16勝を超えるかどうかが、ファン、マスコミの関心事になってくる。

 「できれば、宮崎で雄星を見てみたい」。巨人・長嶋茂雄終身名誉監督はこう語っているが、内心地団駄を踏んでいるだろう。ドラフト前に「なぜ巨人は菊池を指名しないのか」と球団関係者に疑問を投げかけていたからだ。松坂争奪戦の時には巨人監督で松坂ファンを自任していたが、球団側が早くから大体大・上原(現オリオールズ)を逆指名で囲い込みしていたために、泣く泣く松坂獲得を断念している。
 そんな過去の経緯もあるだけに、巨人キャンプ視察の際に、同じ宮崎で西武・菊池雄星狂騒曲が奏でられているのを目の当たりにして、長嶋氏は切歯扼腕することになる。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ