今夏スタートの連ドラで、ジャニーズのタレントの主演がなくなるという事態だ。
今までのテレビ編成ならば、ジャニーズ系の大物タレントが出演するドラマが必ず複数本はあった。しかし、この夏のドラマでは主役を張るジャニーズ系タレントが存在しないのだ。
フジテレビの月9「全開ガール」にNEWS及び関ジャニ∞のメンバーである錦戸亮が出演するが、あくまで主役の新垣結衣で、錦戸はその相手役という扱い。また、韓流ドラマをリメイクしたTBS金曜10時からの「美男ですね」にKis-My-Ft.2の玉森裕太が出るくらいで、看板扱いのジャニーズ系タレントは皆無と言っていい。しかも「美男ですね」では初の連ドラデビューの楽しんごの方が注目されている程だ。
なぜ、このような状況が起きたのか。それはかつて“主役級”とも呼ばれたタレントが軒並み視聴率が取れなくなってきているためだろう。この春のドラマでも、香取慎吾の主演するフジテレビ月9の「幸せになろうよ」が10%を割り込む回もあるなど、人気のある大物を起用しても視聴率が低迷する傾向にある。
「夏は外出の機会が多くテレビへの接触率も落ちるため、ジャニーズ事務所の方から降りたのでは?」という意見や、「韓国勢イケメンタレントの人気が上がっており、キャラの被るジャニーズのファンが流れた」という見解がある。
「いや、そもそも最近のドラマは面白くないんですよ」
最近の芸能状況やドラマに詳しい芸能関係者の一人は語る。
「たとえばTBSの『JIN-仁-』は脚本の出来が良く、続編である今回についても高評価でした。単純に脚本や演出など、ドラマを作る側の質の低下が原因でしょう。DVD等の別媒体で海外ドラマを見たりと、今は視聴者が自分の好きな物を取捨選択できる。誰それが人気だから主演で出す、などの『ファンが見るだろう』事を期待して数字を稼ぐ時代は終わっているんです。それに気づいていないところがある」
事実、面白いドラマは受け、ちゃんと評価を得ている。魅力的なタレントとストーリー性、この両輪が見返される時期が来たのかも知れない。