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密売人も急増 咳止め市販薬が危険薬物に

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提供:週刊実話

 昭和の時代、青少年の間で“シンナー遊び”が社会問題化したが、最近は市販されている「風邪用の咳止めシロップ」を危険ドラッグとして乱用する中毒患者が急増しているという。

 「夏風邪は通常の風邪の症状に加え、下痢、腹痛などの胃腸系にくる。前兆として喉の違和感、痛みがあり、咳が酷くなる。咳止めの薬を飲むんですが、市販されている咳止めシロップは服用を誤ると中毒症状を起こすことがある」(内科医)
 市販されている風邪薬の咳止めシロップの一部には、覚せい剤の原料であるエフェドリンや麻薬の成分であるリン酸ジヒドロコデイン、興奮作用を持つカフェインなどが含まれている。

 全日本民主医療機関連合会は「これらの成分は咳や頭痛を抑える一方で、飲みすぎると眠気、疲労感がなくなり、多幸感や頭が冴えたような感覚などの覚醒作用がある」と警鐘を鳴らしている。

 「問題は甘味料を加え、飲みやすくしていること。乱用すると薬物依存になるケースがあるんです。中毒になった場合、内臓疾患で長期入院を余儀なくされます」(前出・内科医)

 市販の咳止めシロップは成人なら1回10㍉㍑前後が適量だが、瓶ごと飲めば危険なドラッグに早変わりする。にもかかわらず、著名人の中には「一気飲みで症状を克服した」とブログで自慢する輩もおり、真似した一般女性が急性中毒になった例もあるという。

 「都内では咳止めシロップを買い集め、他の瓶に移し替えて転売した高校生が補導されたり、繁華街では咳止めシロップを“麻薬ドリンク”として売る密売人も出ています。4月にはJR吉祥寺駅の男性用トイレに咳止め薬の瓶が大量に散乱している様子がSNSにアップされた。巻き込まれないためにも、咳止め薬を悪用した犯罪的行為があることを知っておく必要があります」(警視庁関係者)

 夏風邪シーズン、注意が必要だ。

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