ペットショップで売られている子犬、子猫のほとんどが生後数週間以内に親と引き離され売買されているが、幼少期に母親と引き離されることで、健康面に支障が出たり、社会性を欠いたりするという問題が持ち上がっている。イギリス政府は意見を公募し、詳細を詰めた上で法案を議会に提出するという。法案が可決されればペットショップから子犬や子猫を購入することはできなくなるが、優良認定されたブリーダーからの購入や、動物保護施設からの引き取りは認められている。
この報道に、日本のネットユーザーからは「素晴らしい決定だと思う。日本もこうなってほしい」「これは日本でも直ぐに導入してもいいようなものだと思う」「ペットショップはいらないということを多くの人が気づくといいと思う!」といった声が続出。また、スイスやドイツで導入されている犬の飼い主になるための資格制度を導入すべきだという意見もあった。
実は、今年2018年は5年に1度の日本の動物愛護法改正の年に当たる。5月に衆議院会館にて開かれた有志による緊急院内集会では、さまざまな改正案が出されたが、その中でももっとも注目されたのが、「8週齢(56日齢)規制の完全履行」。前回の改正で生後56日を経過しない子犬は販売、ならびに販売のための展示や引渡しが禁止されたものの、激変緩和措置が取られた結果、実際は49日齢規制に留まり、そのままになっている。欧米先進国の多くが「8週齢規制」が法令でもうけられ、8週齢までは子犬や子猫を母親から引き離すことが禁じられているため、日本は動物愛護後進国と言われてきた。
今回のイギリスの方針は、8週齢よりも大幅に引き上げられることになるが、悪質な動物繁殖業者を排除する狙いや、ペットの衝動買いも防げるという。日本ではまず「8週齢規制」の履行が実現されることを願う。