そのなかで、圧倒的な強さを見せたのがSMAP・中居正広主演のTBS系列・日曜劇場「ATARU」(日曜午後9時〜)で、初回(4月15日)の平均視聴率(以下、ビデオリサーチ調べ、関東地区)は19.9%で、他のドラマの追随を許さなかった。第2回(22日)は16.9%と落としたが、それでも高い数字をキープした。
中居の連続ドラマ出演は約3年ぶり、TBSドラマは約8年ぶりとなった。「ATARU」はサヴァン症候群である主人公アタル(中居)の特殊な能力が、警察も気付かなかった犯罪事件に関する微細な証拠を発見、観察、洞察、推理し、事件解決につながる「単語」を次から次へと発することで進んでいく。その「単語」の羅列をカギに、迷宮入りしかけた難事件を毎回解決していくというストーリー展開のドラマ。
TBS日曜劇場といえば、前々作の「南極大陸」(SMAP・木村拓哉主演)は平均18.0%(全10回)と上々だったが、前作の「運命の人」(本木雅弘主演)は平均12.0%(全10回)と滑っていただけに、局側はホッと胸をなで下ろしたに違いない。
同じSMAPメンバーの草なぎ剛が主演を務めるフジテレビ系列「37歳で医者になった僕〜研修医純情物語〜」(火曜日午後10時〜)は、初回(10日)が13.2%でまずまずのスタートを切ったが、第2回(17日)も13.1%とほぼ変わらず。新ドラマのなかでは、悪くはないのだが、SMAP対決では中居の完勝となった。
「ATARU」に次いで数字を獲ったのは、嵐・大野智主演のフジテレビ系列「鍵のかかった部屋」(月曜日午後9時〜)で、初回(16日)が18.3%で好視聴率をマーク。
また、相葉雅紀主演の日本テレビ系列「三毛猫ホームズの推理」(土曜日午後9時〜)は、初回(14日)が15.9%、第2回(21日)が12.1%で、「鍵のかかった部屋」には及ばず。嵐対決は大野に軍配が上がった。
他の新ドラマは軒並み10%前後で推移。TBS系列「ハンチョウ〜警視庁安積班」(佐々木蔵之介主演/月曜午後10時〜)は初回(9日)=10.2%、第2回(16日)=12.5%。フジテレビ系列「カエルの王女さま」(天海祐希主演/木曜午後10時〜)は初回(12日)=9.0%、第2回(19日)=10.7%。フジテレビ系列「リーガルハイ」(堺雅人主演/火曜日午後9時〜)は初回(17日)=12.2%。日本テレビ系列「クレオパトラな女たち」(佐藤隆太主演/水曜日午後10時〜)は初回(18日)=9.9%。テレビ朝日系列「相棒」(水谷豊主演)の後継番組、「Answer・警視庁検証捜査官」(観月ありさ主演/水曜日午後9時〜)は初回(18日)=11.4%。TBS系列「もう一度君に、プロポーズ」(竹野内豊主演/金曜日午後10時〜)は初回(20日)=8.8%だった。
そんななか、記録的な低視聴率となったのが、フジテレビ系列「ドラマチックサンデー〜家族のうた」(オダギリジョー主演/日曜日午後9時〜)で、初回(15日)=6.1%、第2回(22日)=3.6%で目を疑うような低い数字に終わった。
なお、浅田真央が出場しなかった「世界フィギュアスケート国別対抗戦2012」(テレビ朝日系列)は19日木曜日午後7時14分〜9時54分=14.6%、20日金曜日午後7時4分〜8時54分=14.3%、21日土曜日午後7時〜9時28分=16.2%、22日日曜日午後6時56分〜8時54分=13.4%と根強い人気を示した。
(坂本太郎)