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西武・川越も“当確”? プロ野球記録を樹立した選手も、大ブレークした台湾WLの打点王たち

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岡本和真

 毎オフ台湾を舞台に、各球団がそれぞれ選出した若手有望株が武者修行の場として参加しているウインターリーグ(WL)。今年は11月23日〜12月15日に開催されていたこの大会で、西武・川越誠司が打点王を獲得した。

 17試合で21打点をマークした26歳の川越は、2018年の9月に投手から野手に転向した異色の経歴を持つ外野手。転向から約1年での打撃タイトル獲得に、ネット上の西武ファンからは「これなら来シーズン一軍の外野手争いに入れるぞ」、「元投手で肩は強いから、打てればすぐにレギュラーになれるはず」、「怪我にも気をつけながらこのまま実力を磨いてほしい」といった期待の声が数多く寄せられている。

 もちろん、川越が来シーズンブレークするかはまだ分からないが、過去のWL打点王を見るとタイトル獲得をきっかけに一流選手へと駆け上がった選手は複数存在する。

 2015年に台湾WLに参加した巨人・岡本和真(当時プロ1年目/19歳)は、19試合の出場で20打点をマーク。ルーキーイヤーを終えたばかりの選手とは思えない打棒を披露し、2位に3打点差をつけWL打点王に輝いた。

 NPBでは2016年、そして2017年の2年間で18試合の一軍出場にとどまった岡本だが、2018年に「143試合・.309・33本・100打点」と、プロ野球史上最年少記録となる22歳シーズンでの“3割・30本・100打点”を達成するなど大ブレーク。翌2019年も「143試合・打率.265・31本・94打点」と2年連続で30本塁打をクリアしている。

 2016年に台湾WLに参加したオリックス・吉田正尚(当時プロ1年目/23歳)は、18試合で29打点を記録しWL打点王のタイトルを獲得。NPBでは腰の怪我もあり2016年(本塁打10)、2017年(同12)は60試合程度の出場にとどまっていたものの、2年連続で2ケタ本塁打をクリアしていたため、コンディションが整えばさらに数字を伸ばすと多くのファンに期待されていた。

 そして迎えた2018年のNPB、前年オフに手術を受けた甲斐もあり腰の怪我を克服した吉田は、「143試合・.321・26本・86打点」と出色の成績をマーク。2019年も「143試合・.322・29本・85打点」と、2年連続で高水準の数字を残している。

 2018年の台湾WLに参加したヤクルト・村上宗隆(当時プロ1年目/18歳)は、19試合で15打点をマークしWL打点王を獲得。当時「試合でしか分からないことを感じられたことは来年に活きる」と手ごたえを口にしたと広く報じられていた。

 すると、翌2019年のNPBではその言葉通りに開幕から本塁打を量産し、最終的には「143試合・.231・36本塁打・96打点」をマーク。これまで中西太(西鉄)が保持していた高卒2年目以内の歴代最多打点(86打点)など複数の記録を塗り替えたことが評価され、同年はセ・リーグ新人王にも輝いている。

 「2012年から開催されている台湾WLには年齢やプロ年数などによる参加資格はなく、NPB側も派遣選手に関する基準は設けていません。ただ、台湾WLは若手選手の育成を目的に創設された大会ということもあり、各球団はそれぞれ期待をかける若手有望株を複数名派遣しています。こうしたライバルたちを抑えてタイトルを獲得できたという自信や手応えが、選手にとってはブレークを促すような貴重な経験となっているようです。今年のWL打点王である川越は現在プロ4年目の選手ですが、打者転向してからまだ1年が経過したばかりという点を考慮すると、プロ1年目でのタイトル獲得からブレークした過去の3名に匹敵するような成長を見せる可能性も十分にあるでしょう」(野球ライター)

 今オフ、秋山翔吾が海外FA権を行使してのメジャー挑戦を表明しているため、2020年は外野のポジションが1枠空くことが濃厚となっている西武。WL打点王の川越は、果たして外野のレギュラー争いに割って入ることができるだろうか。

文 / 柴田雅人

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