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サンタアニタT 久々も不安なし コアレスデジタルが怪気炎

 今週の大井競馬メーンは「第28回サンタアニタトロフィー」(SIII 1600m 8月1日)。今春を境に頭角を表してきた新興勢力と実績馬が相まみえる真夏のハンデ戦。虎視たんたんと重賞初制覇を狙うのはコアレスデジタルだ。昨年の兵庫ゴールドトロフィー(GIII)でリミットレスビッドに0秒5差3着と詰め寄った実力の持ち主が、猛ゲイコを積んで本番に臨む。
 昨年は4度の重賞挑戦で(3)(4)(15)(3)着。コアレスデジタルはスタート直後に蹄を負傷し、まともに走れなかった東京盃(15着)を除くと、悲願のタイトル獲得へあと一歩のところまで迫っている。とくに、昨暮れの兵庫GTではJBCマイル3着馬相手に好勝負を演じた。
 ところが、好事魔多しとはこのこと。今年の始動戦を圧勝。これからというときに、左前脚ヒザの剥離骨折が判明し、骨片を取り除く手術を行った。果たして成算はあるのか…。4カ月ぶりの実戦を不安視する向きもあるが、中間の猛ゲイコがそれら雑音をすべて吹き飛ばした。
 「1週前はベルモントファラオと併せて4F49秒台。中間すでに3本速いところを消化しているし、体もほぐれて柔らかくなっている。1週前の段階でほぼ仕上がっているよ」と川村昭師は自信をのぞかせた。
 28日の最終追い切り(船橋競馬場・右回り)は山田信騎手を背に、シーチャリオットと併せ、5F62秒8→47秒9→36秒2→12秒5(強め)を計時。半馬身ほど遅れを取ったが、筋骨隆々の馬体とは対照的な素軽いフットワークを披露した。
 「行きたがる相手に合わせ、外から追いかけてのものだし、これだけの時計が出れば大丈夫。状態はいいから応援してほしいね」重賞初制覇へ向け、師は笑顔で締めくくった。順風満帆とはいかなかったが、昨年一連の激走は陣営にとっても大きな自信となっている。南関東馬同士なら…。今度こその思いは強い。

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