1位、2位、8位。
今年のSGをさかのぼって見た、優勝者の予選順位である。ただし、総理大臣杯は、予選1位の今垣光が、待機行動違反で準優1着で優出できなかったのは周知。で、賞金王を除いた昨年の7SGは、1・1・2・1・3・8・1位で、一昨年は1・1・5・1・2・1・5位だった。そして今年のグラチャン(今垣光)、昨年の笹川賞(今回不在の井口佳)以外は、すべて1着で優出した選手が優勝している。つまり準優で3号艇までにいれば、勝ち上がる公算は高いし、勝てば優勝戦も3号艇までは約束される。枠番が支配するいまの競艇、SG競走のカタチだ。
と、まあ、ピットでこんな話をすると、得点率トップで乗りながら、菊地孝は「今回は気にすることないかも」と。これは全体的なエンジン差の少なさがあって、彼自身が外枠を克服してきたから言えるのだが、そういう菊地にしても「ピット出を考えると、どうしても出アシ寄りになります」と基本的な枠番戦略を念頭に置く。特筆するほどのアシではなくても「ゼロ台を狙って」実際にゼロ台を決める精神面の充実が素晴らしい。
得点率2位は、着付けそのままに、オール2着の重成一。そのあとに白井英が頑張って、1号艇トリオが揃った。
「エンジンを考えたら、ホント上出来。もしかしたら試運転にはない行きアシが、実戦であるのかも知れないけれど…」
その上、予選ラストで他艇に接触した影響が心配だが、走る準優に恵まれたのも事実だ。ここネームバリューのある田中信が「乗れたのが奇跡」とエンジンに泣き通しで、浜野谷憲にしても「スタート届かない。コーナー流れる」状況。当面の敵が丸尾義なら!