自信の本命はオウケンブルースリだ。
脚元の不安で入厩が遅れ、デビューしたのは、昨年の4月26日の福島・未勝利戦。そこからわずか184日…異次元の末脚を駆使し、史上最短で菊の大輪を咲かせた大物には、過去の傾向など何の障壁にもならない。
今回は国内外の歴戦の猛者を相手に、積極果敢に挑んだ昨秋のジャパンC以来、4カ月ぶりの実戦。その前走は0秒3差5着に終わっているが、「使い込むと背中や腰に疲れがたまりやすく、押せ押せできていた当時は厳しい状態だった。それでも、あそこまで頑張ってくれたんだから」と東田助手は温かい眼差しで振り返った。
放牧先のグリーンウッドからは2月14日に帰厩した。担当の塩津助手は「メンタル面は相変わらずだが、先週の15日の計量で494キロ(前走時482キロ)。以前は少し多めに入れると残したカイバも今ではペロリと平らげるようになった」と食いの良さに満足げ。古馬になってようやく牡馬らしくなってきた印象だ。
調教役の東田助手も「乗っていて体がひと回り大きくなって幅が出たのを感じる。馬自体がしっかりしたね。この馬体増は太めではなく、明らかに成長分」とキッパリ。「ケイコでもしっかり走る馬だから仕上げやすい。有馬(記念)を使わずに休ませたのは大正解だったし、ここで結果を出して本番に臨みたいね」と力強く締めた。
内田騎手との名コンビで今季も自慢の豪脚を爆発。天皇賞・春に王手をかける。