まずデートや飲み会の場面。日本の場合、男性が多めに払ったり、上司が多めに払ったりすることも多いだろう。しかし、ドイツはほとんどの場合がきっちり割り勘。それをお店側もすでに分かっている。デートの場合、日本では女性側が「いくらか多く払ってもらいたな」と期待してしまうケースがまだ根強いが、ドイツでは男性側に多く払ってもらうのは嫌だと思う女性が多いようだ。「払ってもらう=自立していない女性」と考える人が多く、かえって失礼になる場合もある。
ただし、「1セント単位で割り勘された時にはびっくりした」「シェアした飲み物分まで割り勘だった」という話もよく聞く。そこまでくると女性側も納得できないよう。割り勘にすることをマナーとしている反面、ケチであることも否定できない。
また、電気代を節約するのもドイツならでは。ドイツではルームシェアをすることも多いが、そこに大家さんも住んでいる場合、電気をつけっぱなしにするとかなり厳しく注意される。また、日本であればマンションの廊下は夜間もついているのが当たり前だが、ドイツはスイッチを押して点灯させるタイプで、押さない限りは暗いまま。しかも押したとしても一定時間を過ぎれば消える仕組み。階が上の方だと到着する前に消えてしまう、なんてことも…。
さらには、洗濯機も同じ。洗濯物がたまらない限りは回さない。ホームステイ先で洗濯をしたいのに、そこまで洗濯物がたまらず、なかなか洗濯させてもらえなかったという日本人留学生の話はよく聞く。ただ、これには環境を守る意味もあり、一概にケチとは言えないのだが、よけいなコストをかけないというのはドイツ人らしい思考なのかもしれない。
他にも、無駄に洋服は買わないなど、多くの工夫をしているドイツ人。だが、ドイツに暮らし始めてお金が貯まるようになったという日本人の話を聞くと、小さなことでも意識を変えることは大切だと思わされる。