いつも以上に体調には気を使わなければなりませんが、そのためにはまず食生活を見直すべき。よく、夏には夏野菜を食べたほうがいいと言われますが、いったいどういう理由からなのでしょうか。
今回は、看護師の大木アンヌさんに、夏野菜が体に良い理由や、本当に食べるべき夏野菜についてお話をお聞きしました。
■「利尿作用」で体の熱を逃がす
「旬の野菜には、季節それぞれに必要な栄養素がたくさん含まれています。夏に夏野菜を食べたほうがいいと言われる大きな理由は、カリウムを多く含んでいるからです。カリウムには利尿作用があり、体内にこもった熱を排出して、上昇した体温を下げる働きがあるのです。カリウムには他にも血圧を下げる効果なども見込めます。トマトやキュウリに多く含まれ、さらに水分も豊富なので積極的に食べるといいですね」
■お酒のおつまみで「疲労回復」
「夏はどうしても疲れがたまりやすい季節です。そんな疲労を解消してくれる栄養素がビタミンB1。多く含む夏野菜が、枝豆です。お酒のおつまみに最適なので、この時期は食べる機会も増えますね。トマトに含まれるクエン酸にも疲労回復効果があるので、一緒に冷やしトマトなどもいかがでしょうか」
■ネバネバ食材で「スタミナアップ」
「疲れやすいと、気が散って集中力も低下します。仕事に差し障りが出ないよう、スタミナをつける必要があります。そこでお勧めするのが、オクラです。ネバネバ食材は、精がつく食べものの定番です。成分のひとつであるムチンには、胃の粘膜を保護して機能を改善する効果があり、暑さに強い体づくりに役立ちます」
■香りで「食欲増進」
「暑さで飲みものばかり口にしていると、食べものをあまり欲しなくなります。そんな食欲の低下を防いでくれるのが、みょうがです。みょうがの独特の香りには、αピネンという成分が含まれていて、食欲増進や消化促進などの効果が見込めます。そうめんなどを食べる際、薬味としてたっぷり使うといいですね」
イベントの多い夏ですから、グッタリしていてはもったいない。いっぱい食べていっぱい遊んで、良い夏の思い出を作ってください。
【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。