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飲みすぎ注意! 夏の水分補給によるペットボトル症候群の危険性

 これからさらに暑さが厳しくなるにつれ、心配されるのが熱中症です。外出時だけでなく、部屋の中にいる時でも気を付けなければいけません。

 予防のためには水分補給が欠かせませんが、なんでも飲んでいいという訳ではありません。若い世代を中心に、『ペットボトル症候群』というのが広まっています。

 今回はそのペットボトル症候群について、看護師の大木アンヌさんにお聞きしました。

■ペットボトル症候群とは
 「汗をかいた後の水分補給において、純粋な水の摂取だけでは塩分やミネラルが足りません。そこで、スポーツドリンクなどの清涼飲料水を飲んだりすると思います。でも、今度はそれが糖分の過剰摂取に繋がってしまいます。清涼飲料水の飲み過ぎにより、吐き気や腹痛などの症状に見舞われることがあります。この急性の糖尿病の症状こそがペットボトル症候群です。若い世代だけでなく、40代や50代といった年齢層にも広がっています」

■もたらされる悪循環
 「糖分を摂取することで血糖値が上がると、さらに喉が渇いてきます。そしてまた清涼飲料水を飲んでは、血糖値を上げてしまう。いつまでも続くこの悪循環が、ペットボトル症候群の特徴でもあります」

■1日に摂取できる砂糖の量
 「通常のスポーツドリンク500mlに含まれる砂糖の量は、30gほど。世界保健機関(WHO)によれば、1日に摂取すべき砂糖の量は25gだとされているので、ペットボトル1本飲んだだけでオーバーしてしまいます。さらにコーラなどのソフトドリンクになると、砂糖の量が50gほどになるので、圧倒的に多い。飲み過ぎれば危険な状態に陥ってもおかしくありません」

■スポーツドリンクを薄めて飲む
 「ですから、スポーツドリンクを飲む際は、水で薄めることをお勧めします。吸収力も高いままですし、体に負担もかかりません。さらに、温度も常温の方が、内臓への負担も少なくて済みます。また、水分補給にカフェイン入りの飲料は適していません。カフェインには利尿作用があって、体内の水分量を低下させてしまうからです」

 夏の水分補給は欠かせませんが、飲み過ぎても危険。正しい方法で、こまめな摂取が望まれます。熱中症対策の一環として、心掛けていきましょう。

【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。

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