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DeNAが訴えられたパクリ疑惑

 横浜ベイスターズを買収したDeNA(東京・渋谷区)。中畑新監督の明るい振る舞いがスポーツ紙をにぎわす中、本業の方に暗雲が立ち込めた。2月23日、東京地裁はライバル会社グリー(東京・港区)の釣りゲームに対するDeNAの著作権侵害を認め、配信差し止めと2億3460万円の支払いを命じたのだ。
 問題となったのは『釣りゲータウン2』という携帯電話ゲーム。その操作方法や内容が、グリーの『釣り★スタ』とほぼ同じ。「パクリは許さん!」と2009年9月、グリーが損害賠償を求めて提訴していた。

 実は両者の訴訟争いはこれだけではない。先の提訴後、DeNAがアプリ開発会社に対して、グリーへのアプリ提供をやめるよう圧力をかけたことが発覚。'10年12月、公正取引委員会がDeNAに対して立入検査を行い、排除措置命令を出した。この命令を受けてグリーはDeNAを提訴し、損害賠償10億5000万円を請求。一方、腹の虫が治まらないDeNAはグリーに対し「違法行為を行っているとデマを流した」との理由で、逆に謝罪と賠償を求めたのだ。
 もはや両社は血みどろの殴りあい状態にあるが、業界からは手厳しい意見が…。
 「携帯のゲームはどれも似たようなもの。そもそも、今回問題になった釣りゲームも、元々はドワンゴ(携帯向けコンテンツ配信会社)が『釣りバカ気分』というゲームを配信したのが最初。パクった奴がさらにパクった奴を訴えたと、業界では失笑気味に語られていますよ」(ゲーム誌ライター)

 両者の訴訟バトルは、双方の弁護士が豪華なことでも注目されている。グリーは弁護士事務所最大手の西村あさひ法律事務所。DeNAは『日経ビジネス』の弁護士ランキング常連の中村直人弁護士を中心とした弁護団を擁し、互いに一歩も引く様子はない。パクリ問題より高額課金の対策を講じてほしいものだが。

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