しかし、デビュー以来、最高ともいえる状態でスプリングSに臨むと、これまでの詰めの甘さを一掃する横綱相撲でV。皐月賞の切符を手に入れた。師は「開業して13年目になるけど、これほど可能性を感じさせる馬を手掛けるのは初めてだよ」とジャックの高い潜在能力を再確認。本番へ向け、万全の仕上げを施すことを誓った。
気になる反動については「疲れもなく、中間は順調にきています」と芝崎助手。10日の1週前追い切り(Wコース)では、その言葉を裏付けるように、シャープな脚さばきで5F66秒3→51秒0→37秒6→12秒7をマークした。
「気持ち時計が速かった。今は攻め馬が楽しくてしょうがないといった感じで走っているからね。中間は(前走で減った)体の維持に努めているが、うまくできている。前走同様、ムダ肉がそがれて引き締まった体だよ。これなら期待できる」と師も順調な調整ぶりに納得の表情だ。
師が常々「優等生」と評してきた馬が紆余曲折を経て、やっとたどり着いたクラシックの舞台。単なる優等生で終わらないためにも、まずはこの舞台で力を示したいところだ。