普段はクラブDJの仕事をしているスズとは、音楽の話題を中心に会話は盛り上がった。しかしそこから口説くためにはスムーズに恋愛話に繋げないといけない。音楽だけの話題に終始して口説けるほどキャバクラは甘くない。色気を感じる話があってこそキャバ嬢の好みのタイプが理解することができ、相手によってはわずかな時間でもスキを見せるのだ。恋愛に関するキーワードをさりげなく投げかけてみるが、スズの反応が鈍い。最初にあいさつを交わした時の「どこか冷めた目」で見つめられるだけで、恋愛話は盛り上がりに欠けてしまい口説くことは出来なかった。
相手にペースを握られてしまった場合の会話は非常に苦痛が伴うことがある。普段、友人や仕事で交わす会話ではなく、短時間で口説くには主導権をしっかりと握っておかなければならないのだ。会話には流れがあるため、無理に立て直そうとすると見苦しくなるだけでキャバ嬢からの印象も悪くなる。キャバ嬢が席について、あいさつを交わした後にすぐ露骨に口説くのはあまりにもガツガツしすぎてスマートではないので、オススメできない。よほどの好きものでは無い限り、口説ける可能性はゼロなのだ。
恋愛話に消極的なキャバ嬢を口説く手法は見つかるのだろうか?
(月山 皇)