9月23日(金・祝)のレジェンド・ザ・プロレスリング「LEGEND THE PRO-WRESTLING」愛知・名古屋国際会議場イベントホール大会で、5・7大阪大会に続き、初代タイガーマスクこと佐山サトルとシングルマッチを行う“元祖虎ハンター”小林邦昭。
最後の激突になると思われる “初代タイガーマスクvs小林邦昭”に向け、初代タイガーとプロレス人生を賭けた最終決戦を目前に控えた“虎ハンター” 小林邦昭から緊急インタビューが届いた!
■初代タイガー■
*小林選手が体重を98?から90?まで落としました。動きも軽快だとか。
初代タイガー「ええ、小林さん、かなり落としたんだよね。向こうが減量作戦なら、こっちは増量作戦で行こうかな(笑)。フィッシャーマンズで持ち上がらないようにするか(笑)。まあ、それは冗談ですけど、小林さんがそこまで意気込んでいるんで嬉しいですね。自分も力を出し切りたい」
*何か秘策がある?
初代タイガー「秘策? あります。なにしろ体調いいんですよ。幹細胞治療をやっていて細胞が若返っていますからね」
*え、幹細胞治療?
初代タイガー「幹細胞(ほかの細胞のもとになる細胞)を打ったんです。お腹の脂肪を50g採ると、その中に120万個の幹細胞がある。それを4週間培養して1億4千万個まで増やして、また体内に入れて、悪いところを治していく。すい臓、肝臓とか肺臓とかの臓器が病気であれば、そこに打てば治っていくんですよ。僕の場合は、腕に点滴を打ってもらって体全体の細胞を蘇らせているというか。だけど、注射器の針が太いんだよね。ちょっと痛い。だから大きな穴が開くわけです。しかし、これが大変なんです。その晩ね、その針を入れた傷口のところがムクムクと動き出したんです。朝見たら、その傷口がないんだよね。消えていた。凄いんですよ」
*それってテレビで見たこともありますが、指が切れたのに生えてきたという…。
初代タイガー「それかもしれないですね。とにかく、それで肉体の悪いところを治したので、身体の調子が良いんです」
*本当ですか!
初代タイガー「ホントです」
*それは凄いことですよ。
初代タイガー「体調がバッチリですね。寝て起きた時、疲れが残っていない。あとは試合に向けたトレーニングをするだけ。かなり若返っていると思いますので、楽しみなんですよ。それとともに、コンディショニングを整えていきます」
*幹細胞作戦ですね。
初代タイガー「そうですね。あとはヒザに注射をして確かめないと」
*やる気満々ですね。
初代タイガー「とにかく小林さんとの試合は毎回楽しみ。とにかくファンの目に焼き付けたい。飛んでもいきたいし、動きも早くしていきたい。ファンに『見て良かった』と思ってもらえる試合をして、力を出し切って試合をして、最後の対決を締めくくりたいという思いが僕は強いですね。小林さんとなら、そういう思いが実現できると思うし、いまの自分の体調を考えるとウキウキしますね」
*話を変えます。小林選手とはメキシコ当時からも仲が良かった。あらためて、小林さんの印象。
初代タイガー「とにかく人間がいい。若手の頃からライバルでしたよ。メキシコの時も一緒でしたがサンドバックを一緒に蹴って、よく練習したもんです。僕が先にメキシコを出てヨーロッパに渡った。その後、サミー・リーをやって人気を博して、タイガーマスクで成功を収めましたよね」
*ええ。どの会場も超満員。
初代タイガー「小林さんがメキシコから帰ってきたのはずっと後でしたが、帰ってきた時、面白くなる! と思いました。というのは、昔から仲は良かったけど若手時代からライバル関係でしたから、小林さんだって、ガンガン来るに違いない。じゃあ、もっともっと凄いライバル関係にしてやろう! っていう気になりますからね」
*ええ。小林さんとの試合はいつも凄かった。そういう気持ちがあったからでしょうか。
初代タイガー「それと、小林さんはナチュラルな試合ができるからなんだと思います。プロレスはハラハラドキドキがすべてなんですよ」
*あくまで小林さんとの試合に限ってなんですが、マスク剥ぎもその中の一つだったんですね。
初代タイガー「もちろん、そうです。やっぱり、対戦相手で決まりますよ。本物の技を出せるレスラーがやれば、違ってくるんです」
■小林邦昭■
*初代タイガーマスクとの一騎打ち。ガン手術を3度も受けられたのに、また再び、戦いのリングに戻ってきました。よほど初代タイガーに対する思い入れがあるんですね。
小林「大腸、肝臓のガンはザックリ切った。肺は内視鏡で手術。本当に傷だらけの肉体だよ(笑)。しかし、やっぱり初代タイガーとだけは何度でも闘ってみたい。これが最後になる」
*すごい思い入れですね(笑)。
小林「だってメキシコ時代から同じ部屋で一緒にいた仲間だからね。お互い励ましあってやっていた。そして、そういう関係だったからライバルにもなれたんだと思うんだよね。初代タイガーの歴史も面白いよね。メキシコでは、僕と一緒によく打撃の練習をしていましたよ。サンドバックを買って蹴ったりね。メキシコはブルースリー・ブームで僕やタイガーの打撃は人気があってね。だけど、すぐにフロリダのカール・ゴッチのところに行った。そこでゴッチの特訓を受けてからイギリスに渡った。そこで伝説のサミー・リーとなった。いままで落ち込んでいたイギリスのマットを超満員にしたんだからね。本人も言ってましたよ。『日本ではタイガーマスク、タイガーマスクともてはやされていたけど、僕としてはサミー・リーにタイガーのマスクをかぶせただけだ』って。
彼は僕よりも3年後輩なんだよ。だけどライバル心というのが凄かった。普通、自分より3年遅れて入ってきた選手にライバル心なんて沸かない。だいたい同期のレスラーがライバルになる。だけど、タイガーはどんどん先輩レスラーを追い越していくんです。何でもできましたからね。その時はできなくても、その日の夜に一人で懸命になってできるように努力していた。そして次の日にはできているんだよね。そういうのを間近で見ていたから、さすがに僕もジェラシーがあった」
*なるほど。
小林「だから、僕もレスラーとしてそういうタイガーにジェラシーを感じていた。しかし、そのジェラシーがあって、僕もエキサイトして闘ったから、いまだに町を歩いていると『小林さん、小林さん』と声をかけられる。タイガーというのは僕にとって恩人かもしれないね。だって無名だった小林邦昭を有名にしてくれたんだから。シングルなんて10試合もやっていないのにね」
*調べてみると、シングルは6試合ですね。
小林「わずか6試合なのに30年経った今でも“虎ハンター”ですからね。これは凄いですよ。あの頃のテレビ朝日『ワールドプロレスリング』のゴールデンタイムがどれだけ影響力があったのか、ということですよ」
*手術も3度やっていて、これだけやれてるんだぞ!と
小林「なんかね。手術をしてくれたドクターが癌学会で僕のことを取り上げてくれたそうですよ。癌が転移して手術を繰り返しながらこのように元気で試合をやっているというケースもあるんだと」
*プロレスラーというのは凄い。藤原さんだって癌の手術をやってリングで試合をやっているし。
小林「やっぱり練習じゃないですかね。ほら、この腕を見てくださいよ。この腕、3度手術をした男の腕に見えます? だいたい抗がん剤を病院で打った帰りに道場で練習して家に帰るわけだからね(笑)」
*しかし、今度の試合、初代タイガーのことですから、どんどん厳しく蹴ってきますよ。
小林「ええ。どっからでも蹴ってこいって感じですね。いくら重い蹴りであっても、それに耐えられる体を作っていますから。鋼鉄ですよ」(と、言いながら大胸筋に力を入れると大きな胸がぴくぴく盛り上がった)
*ウエイトを落としたということは蹴りのスピードを上げたかったということですか?
小林「1?アップすると1kgのバーベルを背負って試合をするのと一緒なんですよ。8?体重を落としたから、ホント軽快ですよ」
*凄いですね。それだけでも小林さんの意気込みが伝わってきますね。
小林「お客さんに是非見て欲しいのは、お互いに50過ぎていますからね。50過ぎたって、こんな激しい試合ができるんだというのを見てもらいたいんですよね。もちろん、30年前の試合をやれ、って言ったって無理ですよ。あの頃は20代の動き、そしてパワーですからね。ですから、いまの50代の人たちに見てもらいたいですね」「世の中の50代諸君! まだまだフケるには早いぞ! 僕と初代タイガーマスクの最後の戦いを是非、会場に見に来てください」
二人の対決は、いよいよ今週末9月23日(金・祝)に迫った。この名古屋対決は絶対にも逃せない。
<名古屋>『LEGEND THE PRO-WRESTLING 2011』
■開催日時:2011年9月23日(金・祝)
■開催場所:名古屋国際会議場イベントホール
■チケット
VIP席:10,000円
S席:7,000円
A席:5,000円
e+(イープラス)http://www.e-link.me/real/rw/1314720580.htm
【対戦決定カード】
<メインイベント シングルマッチ>
藤波辰爾 VS 長州力
<セミファイナル シングルマッチ>
初代タイガーマスク VS 小林邦昭
<第4試合 タッグマッチ>
ウルティモ・ドラゴン&AKIRA VS エル・サムライ&高岩竜一
<第3試合 タッグマッチ>
藤原喜明&タイガー・シャーク VS アレクサンダー大塚&青柳政司
<第2試合 6人タッグマッチ>
ヒロ斉藤&長井満也&ベアー福田 VS 本田多聞&泉田純至&菊地 毅
<第1試合 シングルマッチ>
倉島信行 VS 斎藤彰文