まず、19日に生放送された亀田興毅のボクシング中継で、判定結果を待つ間に番組が終わってしまった問題。放送終了後、約2分のCMが流れた後、後続番組の「NEWS23」が始まったが、すでに判定結果は出ており、興毅の勝利が伝えられた。
この件に関し、会見に出席した佐々木卓編成局長は「大変多数のお叱りを受けた。電話が鳴り止まなかった」と、放送終了後、苦情が殺到したことを明かした。
同番組は午後10時に放送開始、10時54分に終了予定で、11時9分まで15分延長したが、枠内で判定結果が伝えられなかった。編成側は最終ラウンド終了から判定結果が出るまで、6分を想定したが、判定結果が出るのに想定外の時間がかかったため、枠内に入らなかったという。
ただ、選手入場、リングアナの選手コール、両国国歌斉唱などの時間が、ちゃんと枠に組み込まれていたのかどうか疑問が残った。佐々木局長は「結果として、想定の枠に入らなかったことは編成上の問題。反省している」と話した。
今世紀に放送された民放の連続ドラマ史上、最低の視聴率(3.0%=21日放送)を記録し、第8話(12月12日)で終了する「夫のカノジョ」(川口春奈主演)について、佐々木局長は「大変厳しい視聴率となり、8話で打ち切りとなった」と吐露。TBSは「当初の予定通り」として、これまで打ち切りを認めていなかった。同ドラマは全9話の予定だった。石原社長は「視聴者の声を真摯に受け止めたい」と話した。
10月22日の第1回だけで放送を打ち切った「マツコの日本ボカシ話」について、石原社長は「社内で議論した結果、全編“ぼかし”という表現手法はいけないと決断した」と話した。番組が放送前に社内考査を受けていなかったため、チェック体制が不十分だったという。
17年余続いた長寿番組「はなまるマーケット」が来年3月で終了することに関して、佐々木局長は「今年度に入ってから視聴率が若干低迷していた。出演者や視聴者に感謝を込め、堂々と番組の区切りを付けられるタイミングを、総合的に勘案して決めた」と説明。同番組は全盛期には視聴率12%前後を獲っていたが、ここ数年は1ケタ台に落ち込んでいた。後継番組は検討中だという。
苦情殺到、打ち切り、チェック体制の不備…数々の問題が噴出したTBS。「半沢直樹」の大ヒットも、どこかに吹っ飛んでしまった感もある。来年は巻き返しを図ってほしいものだ。
(坂本太郎)