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セントウルS スピニングノアール “4度目の正直”にも暗雲!?

 「第21回セントウルS」(GII 芝1200m 9日)の最終追い切りが6日行われた。重賞に手が届く地力がありながら、ここ3走は不利や道悪に泣いてきたスピニングノアールだが、巻き返しに燃える陣営とは対照的に追い切りは終いひと息。ここでそのうっぷんを一気に晴らし、GIスプリンターズSにつなげたいところだが…。
 もう嘆きはいらない。そういいたくなるほど、最近のスピニングノアールはついてない。
 「前走の北九州記念(11着)だって、乗り役さんにはどんな流れでも外を回ってと指示したんだ。なのに、内に入れてしまって前が詰まるロスでしょう。不完全燃焼、完全に脚を余した。引き揚げてきたジョッキーが謝っていたぐらいだから」
 また悔しさがこみ上げてきたのか、中川助手は一気にまくし立てた。それもそうだろう。結果は大外を回って追い込んだ人気薄キョウワロアリングの快勝。勝負事にタラレバは禁物とはいえ、作戦通りなら…と後悔のほぞをかんでも無理はない。
 しかも、悔しかったのはそれだけではない。前々走のアイビスSD(6着)は苦手の道悪。3走前のCBC賞は落馬。もういい加減、不運は全部出し尽くした感さえある。
 まだ残暑は続くが、競馬はもう秋。流れを変えるには絶好の局面だ。

 中川助手はいう。「幸い、レース後のダメージはなく、順調そのもの。先週だけでも、時計を2本も出せたぐらいだからね。冬場のようにゴトゴトするところもないし、脚さばきはスムーズだった」
 巻き返す態勢は整っている。阪神は<1112>。また、中山でも好成績を残しているように、ゴール前の急坂を味方にできるタイプだ。
 「開幕週の馬場も歓迎だしね。あらためて期待したい」祈るように、中川助手は言葉に力をこめたが…。

 【最終追いVTR】DWコースで単走で追われ、5F69秒6。見栄えする馬体だが、ケイコの動きには好調時の力強さがない。前半楽をした割にはラスト1F12秒7を計時するのがやっと。追ってからもいつもの迫力に欠け、ややデキ落ちの感がある。

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