同作は、マジシャンの十文字雫(コンビ・アリtoキリギリス・石井正則)が筒本秋生(ザ・たっち・たくや)にシルバーリングを渡し、はめた瞬間から、容姿がイケメンに変身。ホストにスカウトされて、桐生レイラ(竜星涼)としてナンバーワンホストにのし上がり、やがて自分を見失う様が描かれている。リングで“イケメン効果”が発揮されるのは、歌舞伎町内だけ。住所が変わった瞬間から、デブで冴えない秋生に戻ってしまい、やがて−−。
主人公のレイラを演じるのは、『獣電戦隊キョウリュウジャー』でブレイクした竜星涼。「たくやさんに移り変わるところがあるので、たくやさんを感じないといけない。歩き方やズボンのはき方、衣装とかを見てマネました」と、“逆イケメン”になろうと必死。また、ホストクラブの名物といえるシャンパンタワーを作中で初めて経験し、「あのときの顔はイキきってるなぁと。シャンパンという名のジンジャーエールなんですけど」と裏話を暴露した。
女性人気が抜群の“ミュージカル・テニスの王子様”シリーズ出身の太田基裕は、ホストクラブの従業員役。レイラを面接する面接官でもあり、整形した過去をカミングアウトしている。「朝の歌舞伎町を走り回りました。怖い人が多くて、カラスがデカくて、怖かったです」と、意外な敵に悩まされたようだ。
撮影されたのは、今年2月。撮影期間は、わずか5日間だった。「短い撮影期間と思えないクオリティー。すばらしい形に仕上げていただきました」と、“ウルトラマン”や“テニスの王子様”シリーズに出演した渡辺大輔は自信満々だ。
「誰にもコンプレックスはありますが、そこもしっかり描き、人間の成長もあります。温かいものを感じると思います」と竜星。全国ロードショーは8月から順次の予定だ。(伊藤雅奈子)