バイきんぐ・小峠英二がまだ売れっ子になる前、彼は東京の調布市という郊外に住んでいた。それを知ったザブングル・加藤歩は「売れるもんも売れなくなる」と、フットワーク軽く仕事に向かうことができるだけでなく、家賃の高いところに住んでモチベーションを上げることができる23区内に出て来ることを勧める。小峠が保証金20万円の工面をできないことを明かすと、加藤がすぐに現金を用意し、小峠に渡したのだとか。引っ越して数年後、バイきんぐは『キングオブコント』で優勝。小峠は加藤に金を返すことができた。加藤はその時、「こんな気持ちのいいお金の返し方はないわ」と言ったという。番組でこのエピソードを話した小峠は、涙を流して感謝を述べていた。
また、闇営業問題が取り沙汰された際、雨上がり決死隊・宮迫博之とロンドンブーツ1号2号の田村亮の記者会見の映像が『アッコにおまかせ!』(TBS系)で流れ、兄弟漫才コンビ・ミキが号泣してしまうことがあった。2人共に先輩の弱々しい姿を観て泣いたと思われていたが、実は裏側にはこんなエピソードがあったという。
「弟の亜生は、普段寡黙な亮が感情を露わにした様子に胸が痛くなったようです。それまで会見の映像を観ないようにしていたようなのですが、改めて番組でしっかり観たことで思わず涙を流してしまいました。一方、昴生は会見はもちろんのこと、号泣しているところを延々とワイプで抜かれている亜生を不憫に思い、“かわいそうだ”と涙を流したらしいですよ。これまでのコンビは“仲が悪い”が定説になり、特に兄弟コンビはつかず離れずが一般的でした。しかし、亜生は昴生を“お兄ちゃん”と呼んで、お互いの家も行き来する。今回、昴生の涙の理由が亜生を思いやるためだったことから、“兄弟愛”や“コンビ愛”を感じましたね」(テレビ誌ライター)
この他にも、芸人同士のアツいエピソードは多数ある。売れない頃から切磋琢磨してきただけに、芸人仲間が事件を起こしてしまった際には、擁護したい気持ちに駆られてしまうのかもしれない。