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もしかしたらあなたも…!? 自覚症状のないグルテンアレルギーの危険性

 食べ物によりアレルギーを発症するという話はよく耳にします。そのため、食べる物が制限されたり、購入する際に成分を確認しなければいけないといった弊害が生まれます。

 そんなアレルギーの中でも最近よく聞かれるのが、グルテンが原因となるもの。自覚症状があまりないケースもあるため、自分がグルテンアレルギーであることに気付かず、摂取し続けてしまうこともあるようです。

 今回は、看護師の大木アンヌさんに、グルテンアレルギーの危険性についてお聞きしました。

■グルテンアレルギーとは
 「人間の体は、異物が侵入してくると、それに対して排除しようとする力が働き、抗体ができます。これを免疫機能と言います。この機能が特定の食べ物のたんぱく質によって過剰に引き起こされるのが、食物アレルギーです。グルテンとは、小麦や大麦、ライ麦などの穀物の胚乳から生成されるたんぱく質の一種です。ですから、こうした穀物を原料に作られた食品を食べた時に発症してしまうのが、グルテンアレルギーということになります」

■症状に気づかず体調不良が続くことも
 「グルテンを含む食品というと、パンやケーキ、うどんにそば。飲み物ではビールなどにも含まれ、種類は多岐にわたります。これらの食品を食べたことで起きるアレルギー症状としては、頭痛や腹痛など。しかし、アレルギー症状とまではいかず、過敏症程度の人も多く、痒みや集中力の低下など軽い症状で収まることも多いのです。そのため、気づかないうちに摂取してしまい、軽い体調不良が続いてしまうケースもあります」

■グルテンアレルギーを確かめるには
 「グルテンアレルギーの状態が深刻化すると、過剰な免疫反応により小腸が損傷し、栄養が十分に吸収できなくなるなど、セリアック病と呼ばれる症状に及ぶこともあります。自分がグルテンアレルギーであるかどうかは、血液検査でも分かりますが、やや高額。もしくは、自分でグルテン食品を2〜3週間断つという方法もあります。これにより体調の改善が見られたのなら、グルテンによる影響を受けていたと考えられます。最近ではグルテンフリーダイエットというのも存在し、摂取をやめることでダイエットに励んでいる方もいます。気になる方は、アレルギーの有無の確認とともに、少しのあいだ試してみてもいいかもしれませんね」

 グルテンは多くの食品に含まれているので、もしアレルギーであるなら食べられるものもかなり限られてきます。それにともない栄養の偏りも出てくるので、足りない栄養を把握しつつ、他の食品で補うことを考えながら食事をしましょう。

【取材協力】大木アンヌ
ルーマニア人ハーフの看護師。家庭や恋人同士で使える簡単な医療の知識を少しでも伝えていくため、ライターとしても活動中。

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