まさに嵐の前の静けさが漂っていた。主催者推薦枠で2回戦から出場する宇野に石田が痛烈批判を展開したことで、一気にギクシャクした間柄になってしまった2人。いよいよあす11日に迫ったライト級GP2回戦を前に、この日は遺恨ぼっ発後初めてとなる両者顔合わせのはずだった。
だが、宇野と石田のツーショットは土壇場でキャンセル。主催者の判断により、ひとまずこの日は「少しでも腹の中で相手を憎む気持ちがあればケンカになりかねません。もしストリートファイトにでもなって、試合ができなくなったら元も子もありませんからね」(DREAM関係者)と、緊張状態にある両雄を遠ざける形をとった。
とはいえ、一度生じた因縁はリングでの清算なしに消えることはない。この日の会見でこそ「いまは落ち着いてます」と平常心をアピールした石田だが、その一方では「やっぱり洗顔フォームのUNOは試合が終わるまで使えないッス」と怨念をチラリ。一方の宇野は「いまはなんとも思ってません」とあくまで無関心を強調していた。
いまや冷戦となりつつある宇野と石田。主催者推薦枠から端を発した2人の因縁はようやくあすのリング上で決着がつく。