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ジャネリック勃起薬戦争で散った負け組企業の悲惨

 ED治療薬販売実績1位の座を誇っていた“本家”ファイザーのバイアグラが、5月下旬以降、まるで売れなくなっている。
 東和薬品から発売されたバイアグラのジェネリック医薬品『トーワ』が、発売から3カ月でバイアグラのシェアを根こそぎ奪ってしまったからだ。都内ED専門医も驚きを隠さない。
 「これまでバイアグラの処方を望んでいた患者さんの9割が『トーワ』に乗り換えました。他のクリニックでも同じ事が起きています。もはや本家バイアグラを購入する層は、出費を気にしないセレブ層くらいです」

 本家バイアグラは都内で1錠(50ミリグラム)で1500円ほどで売られているが、対するトーワは1250円程度。効き目も同じなうえ、水なしでも服用できるため、デートなどの緊急事態にも対応が可能。さらに見た目が白いことから、万が一恋人に見つかってもED薬だとはバレないところがウケているそうだ。
 「トーワは効果こそ本家と同じですが、価格、服用方法などが数段優れている。8月半ばにもトーワより若干仕入れ値が安いジェネリック製バイアグラが『陽進堂』から発売されましたが、トーワほど優れていないので、ほとんどのクリニックが導入を見送っている状態なのです」(前出・専門医)

 また、以前本誌は製薬会社5社がジェネリックバイアグラの製造・販売に乗り出すと報じたが、そのうちの2社が「トーワが強すぎる」と販売を取り下げようとしている。もはや『トーワ』の独り勝ち状態なのだ。
 「ただ本家も黙っていません。トーワに奪われたシェアを奪還すべく、バイアグラ本体の値下げをするか、子会社にジェネリックバイアグラを作らせて安価に販売する術を模索中。他のジェネリック製薬会社も、負けじと価格の見直しで戦略を練っているのです」(前出・専門医)

 より安い『バイアグラ』が近く登場するのは、間違いなさそうだ。

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