菅といえば、日本テレビ「恋のから騒ぎ」「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」などの人気番組を手掛けた名プロデューサーで、大御所芸人の明石家さんま、ダウンタウンと親交が深く、日本のバラエティシーンを引っ張るテレビマンである。特に「ガキ使い」は25年以上の長寿番組となり、年末の「絶対に笑ってはいけないシリーズ」はもはや大晦日の恒例番組として人気を博している。
「絶対に笑ってはいけないシリーズ」について、「僕らは一年に一回思いっきり腹くくってやろうぜっていう、年間の意地ですよね。少なくとも笑いに携わっている人間は意地持ってやらなきゃいけない。そりゃ、めっちゃめちゃ言われますけど」とコメント。MCの加藤浩次はビックリした表情で「やっぱ言われます?」と確認すると、「言われます。毎年」と批判が殺到していることを明かした。
2014年末の「絶対に笑ってはいけない大脱獄24時」では、「例えば、江頭さんの辺りとか。僕らはこれどこが悪いのかなって思うし、対抗戦で(上島)竜兵さんが毎年無茶苦茶な事やって、あれのどこが悪いのかなって思うんです」と告白した。
「絶対に笑ってはいけない大脱獄24時」において江頭2:50は、お笑いコンビの天津・向清太朗とお笑いトリオの鬼ヶ島・アイアム野田に対して、パンツを引き裂いたり、CO2ガスを向の股間に噴射するなど大暴れ。また、ダチョウ倶楽部の上島竜平は、アンガールズの田中卓志と“オナラ厳禁腕相撲”で対決し、大爆笑を誘った。
菅は「否定すること簡単じゃないですか、笑いって。だからこそ、難しいなって思いますよね」と心境を吐露。昨今のテレビ業界は、視聴者からの苦情やネットの批判に敏感になり、萎縮気味。当然、各テレビ局も自主規制が厳しくなり、コンプライアンスを強化している。
「視聴者の皆さんにとって会社とか学校で普通の生活があって、家でテレビつけた時に全く普通の生活の事やられて面白いのかなと思うんです。結局、周りがバッシングしたり、萎縮させていく事で、結局つまんないモノしか世の中にない。結局、みんなに返っていくのになぁって思うんですよ」と悲嘆した。
また、テレビ局の個性がなくなってきたことについては、「やっぱり自分でオリジナルを作ろうっていう人が少なくなったのかもしれないですし、例えば、会社の方針で早めにレーディングをとらなきゃいけないとかね」と推論。後者の意味は、会社として早めに視聴率が欲しいため、流行の番組を制作せざるを得ないということで、つまり、その傾向が強くなると番組がどんどん似てきてしまうということだった。
類似傾向が進む番組制作の解決策としては「テレビ局の上層部が意識を変えなきゃいけない」と指摘。今後のテレビについては「テレビってまだやれてることの半分もできてないんじゃないかって思ってるんですよ」と十分に明るい未来があると強調していた。