デジサポとは「総務省テレビ受信者支援センター」の愛称で、全国52か所に設置されている。ここでは地上デジタル放送の広報活動や受信相談会、さらに戸別訪問や電話での相談を実施している。
先月「消費者庁・総務省・国民生活センター」が発表した“地上デジタル放送に関する悪質商法対策マニュアル”によると、デジサポを騙る職員が家を訪問し、アンケートを取り、デジタル化に向けたアドバイスをした後に、費用などを請求してきたという。
同マニュアルでは「デジサポの専門家が戸別訪問する場合は、事前に電話でご連絡の上、実施しているので、原則として突然の訪問はありえない」ということだ。
ただしデジサポの活動として、実際に地域の電器店やケーブルテレビ事業者が「地デジサポーター」として家を訪問することはあるようなので、なかなか本物と偽物の見極めは難しいところだ。
それゆえ、同マニュアルでは「地デジサポーターは戸別訪問の際、専用ユニフォームや腕章を着用し、身分証明書を携行している」ので、それを確認してほしいと付け加えている。いずれにしても、デジサポを名乗る人物が訪問し、すぐに金を請求してきたら、怪しむべき姿勢を持つことが何より重要である。
この他にも、「地デジの工事をする」と言って前金を取り、そのまま金を持ち逃げしたケースなどもあり、現在アナログ放送でテレビを見ている人たちは、今後充分に気をつけなければならないだろう。
(「悪徳商法記者」多田文明)