「もともと吉村のバラエティのイメージといえば、大物芸人の太鼓持ちであったり、“破天荒”と自ら称して笑いを取るなど、レポーターとしての評価はそこまで高くなかった。というより、あまりそのイメージはなかったのですが、この時は違いましたね」(芸能ライター)
まず彼は、リポートの途中でやってきた素人に少し驚きながらも笑顔を絶やさず、「見てください、この一本釣り」と、素人を、魚に例えて表現。スタジオのアナウンサーが「大丈夫ですか?」と呼びかけると、「皆さん釣り堀でテンションが上がっていますから」と、釣り堀で浮かれた素人と片づけたのだ。
真骨頂はこのあと。いきなり素人が奇声を上げ始めたのである。すると吉村は「よしよし」となだめながら、彼の顔を自分の胸にグッと押し当て、声が出ないように“制止”。その状態のまま、釣り堀に来ていた人々に普通にインタビューし始めたのである。
さらに、素人はなぜか手に角材も持っていたのだが、それも自然と取り上げ、自分の杖に。そして、「一旦CMということで、こちらで“解決”しときまーす!」と朗らかに、CMに移ってほしいとリクエストした。
だが中継再開後、再び彼の前に不審者が。吉村は画面に映りこませないようにするため、自分を撮っているメインカメラを、あろうことか手で角度を変え、上空に向けさせたのである。そして一言、「見てください!素晴らしい月が出てます!綺麗な月でございます。この月も魅力的だということで…」。時刻はまだ夕方。月はほとんど見えないのだが、カメラの向きを変えるというまさかの奇策に出たのだ。
その後も、「お父さんが懐いちゃって、懐いちゃって」「こちらは大盛り上がりでございます」と、トラブルも笑いに変える吉村の危機対応力に、VTRを見ていたダウンタウン松本人志らも思わず拍手し、「パーフェクトやったね」と絶賛。劇団ひとりも「吉村、一気に仕事増えると思いますよ」と予言していた。SNS上でも今も「好感度爆上げ」「吉村すごい」と称賛の声がやまない。今後の吉村の活躍が大いに楽しみである。