カジサックは昨年2018年10月1日に、YouTube動画チャンネルを開設。2019年末までにチャンネル登録者数が100万人に達しない場合には、芸人を引退すると明言していた。だが、残り半年で97万人まで到達しているため、芸人引退は免れそうだ。
カジサックの動画には、不仲と言われてきた同期芸人の南海キャンディーズの山里亮太など芸人仲間が次々と出演し、話題となっていた。これまでなら単なる有名人の宣伝動画とも取られかねなかったが、カジサックが高い評価を受けたのは、ラファエルやヒカルなど人気YouTuberとのコラボも展開していった点であろう。それがお笑いファンばかりではなく、ネット動画ファンも広く惹きつけていったと言える。
さらに、闇営業問題に揺れる雨上がり決死隊の宮迫博之と2700が出演する動画を即時に非公開とし、芸人仲間が擁護の声を出す中で、「素直な気持ちで言うと残念」と語るなど、そのスタンスにも絶賛の声が挙がっている。そのため、闇営業問題で登録者数が減るといったこともない。カジサックにとっては、吉本興業の闇営業ショックも関係なしとも言えそうだ。
これを受け、ネット上では「カジサックはこの点に関しては潔いと思う」「テレビに積極的に出ずにここまで増やすのはすごい」といった肯定的な評価も聞かれた。
カジサックの総動画再生数はすでに1億回を越えている。先述の通り、登録者数は2019年6月上旬に90万人を突破し、月内に95万人を越えた。もはや動画投稿だけでまとまった収入を得られるレベルに達しているとも言えるだろう。この様子では、1か月以内には目標達成となりそうだ。闇営業問題も跳ね返すカジサックの活動は、お笑い芸人の新しいあり方を示したとも言えるかもしれない。