反面、ヒカキンの本チャンネルへの動画投稿は減り続けている。内容についても「最近の動画がただのお金持ち自慢」、「宣伝臭くて嫌い」とネットユーザーからやゆされ、ファン離れが加速しているという。8月7日にはK-POPアイドル・BIGBANGのメンバーV.I.とのコラボ動画を公開したが、さほど話題になっておらず、再生回数も振るわないようである。
ヒカキンがファウンダー兼最高顧問を務める国内最大手のYouTuber事務所「UUUM(ウーム)株式会社」は、台湾や香港、中国の人気インフルエンサーと業務提携するなど、海外展開の強化を図っている。しかし、ヒカキン自身の海外進出は失敗に終わったとの見方もある。
実は、ヒカキンよりも海外で圧倒的な人気を誇る日本人YouTuberがいる。8月18日に放送された『陸海空 地球征服するなんて 地球上で今1番有名な日本人は誰だ!?世界1万人大調査!!』(テレビ朝日系)で、香港で人気の日本人ランキングが発表された。そのトップ10のうち、7位にYouTuberの木下ゆうか、8位にはじめしゃちょーがランクイン。香川真司、本田圭佑ら、日本が誇るサッカー界のスーパースターを抑え、高い知名度を見せつけた。
7位にランクインした木下は、海外で一番人気のある日本人YouTuberだと言われている。木下は、公式チャンネル登録者数494万人で国内4位。登録数上位のヒカキンやはじめしゃちょーを差し置いて、ダントツの人気を誇るのには理由があるという。
木下は、“アイドル系フードファイター”と言われており、さまざまな大食い動画で人気を博している。加えて、“海外ファンには神対応”であることで知られている。台湾のお菓子、韓国のラーメンなど、ファンからの差し入れを食べる動画を公開し、そのたびにコメント欄では海外ファンから投稿が殺到。それをきっかけに頻繁にアジアフードの動画を投稿するようになり、動画に外国語字幕を入れて対応するなど海外ファンが動画を楽しめるよう力を入れてきた。
また、昨年8月には韓国の人気美人YouTuber「マンガニョちゃん」と大食い対決。お互いに知名度を上げて、海外のファン層を広げた。
他にも、11月1日にはシンガポールに出向き、ホテルで大食いイベントに出演。現地メディアにも出演するなど、現地での知名度を向上させてきた。
現在、中国最大のSNSであるWeibo(ウェイボー)に201万フォロワーを持つ人気者の木下。Weiboの公式動画アプリ「秒拍(ミャウパイ)」でも、中国語字幕付きの動画を中心に発信している。9月13日には、中国のカップ麺のタイアップ動画を中国語で配信し、1200件超えるコメントと6000「いいね」を獲得した。
一方、国内では木下の人気が下降気味だと言われている。ネットでは「木下ゆうかは海外のファンが8割説」「コメ欄外国人しかいなくて草」「外人媚びお疲れ様」など、辛辣なコメントも目立つ。台湾、中国、韓国などアジア圏に力を入れているのは、日本での人気が伸び悩んでいるからではないか、という声も上がっている。
しかし、海外からのコメントを見ると、「片言で話す中国語がかわいい」「ぜひ上海に来てください、ご当地グルメを紹介します」「揚げ物をたくさん食べるのに、肌がキレイ、うらやましい」「なんて日本の女性フードファイターってみんな痩せてんの!ズルい!」「上品な食べ方で見てて気持ちいい」など、圧倒的なカリスマ性を誇っているようだ。
かつて『TVチャンピオン』(テレビ東京系)の大食い企画などで一躍人気者となった元世界チャンピオンの小林尊氏も、活動拠点を日本からアメリカに移し、世界で活躍するフードファイターとなった。木下も、拠点を海外に移し、よりワールドワイドに活動する日も近いのかもしれない。