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横綱・白鵬6連覇の裏に大関陣の低迷あり!

 大相撲1月場所(初場所)は横綱・白鵬(宮城野)が14勝1敗で、千秋楽を待たずに優勝。元横綱・大鵬に並ぶ史上2位タイの6連覇を達成し、来場所は朝青龍のもつ7連覇記録に挑む。

 もはや敵なし。準優勝の関脇・琴奨菊(佐渡ヶ嶽)、前頭5枚目・豪栄道(境川)、前頭13枚目・隠岐の海(八角)の11勝4敗に、3勝差をつけての独走だった。この場合、準優勝との表現は適切ではないだろう。

 白鵬のライバルになるべき大関陣は琴欧洲(佐渡ヶ嶽)の10勝5敗が最高で、他の3大関は魁皇(友綱)、把瑠都(尾上)が9勝6敗、日馬富士(伊勢ヶ浜)が8勝7敗と2ケタすら勝てないていたらくだった。14日目まで優勝争いに残っていたのは、平幕の隠岐の海だけ。これでは、終盤の取組も白鵬の一番しか盛り上がらない。大関絡みの相撲は全くかやの外だ。

 昨年11月の先場所は14勝1敗で、白鵬と豊ノ島(時津風)の優勝決定戦に持ち込まれた。だが、豊ノ島は前頭9枚目で本割で白鵬と当たることはなかった。平幕力士の躍進に一役買ったのは、くしくも大関陣。前頭9枚目で大関と当たるのは異例だが、12日目に把瑠都、14日目に魁皇が豊ノ島に敗れた。この場所、魁皇は12勝を挙げ面目は保ったが、この黒星で優勝争いから脱落。大関としての役目を果たせなかった。

 大関陣の不振は今に始まったわけではなく、昨年1月場所後に朝青龍が引退し、白鵬が1人横綱となってから、ずっと続いている状況。

 白鵬の6連覇は立派な業績。その間の星取は88勝2敗という驚異的なものなのだから、文句の付けようがない。しかし、その一方で、ふがいない大関陣が白鵬の独走を許し、優勝争いへの興味を奪っているのだから問題だ。その白鵬の2つの黒星も、いずれも稀勢の里(鳴戸=1月場所は関脇)が付けたもので、大関陣はこの1年間(6場所)、誰も白鵬に勝てていない。

 はからずも、1月場所3日目には国技館が両国に移って以降のチケット売れ残りワースト記録をマークした。大関陣が奮起しなければ、相撲人気の回復もないだろう。
(ジャーナリスト/落合一郎)

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