今年に入って小川との遺恨を深めている高山が、いよいよ暴走王撃破に本腰を入れた。8月興行の直後に小川とのシングル戦が浮上しながらも、一向に正式決定をみないこの一戦。先週2日には、IGF総帥のアントニオ猪木代表に小川が直談判を行い、対戦決定を迫ったばかりだが、しびれを切らしていたのは高山も同じだった。
「猪木さんがオレと小川をやらせるとか、小川が猪木さんにオレとやらせろって言ったとか、いったいどっちなんだよ」。小川との一騎打ちが決まるか、決まらないのか、情報が錯綜する日々。そんな状況からこの日は自ら報道陣を緊急招集し、きっちり「オレは前から小川とやるためにIGFに来たっていい続けてる」と改めて対戦表明した。
ムカついてもいる。これまで小川から「ベルトがなきゃ価値のない男」「チャンピオンだってほざいているうちにやったほうがいい」などと挑発されてきた。暴走王から好き勝手に言われっぱなしの状況。すべて聞き流してきたが、さすがにこの日は黙っていられず、小川を「柔道家を名乗っているしょっぱい男」「猪木さんに乗っかってるおぼっちゃま」と“猪木の犬”を罵った。
「いつも透かすのは向こう。場外場外、反則プレー…。どうせ闘うなら金網でいいんじゃない。オレと小川が金網に入ればいいだけ」。金網のジャングルに閉じ込め、暴走王を逃走できないようにする魂胆だ。12日に北朝鮮から帰国予定の猪木はどんな結論を出すのか。