5月9日〜11日に放送された『豪華芸能人のプライベート 48時間 生配信 第二弾』(SHOWROOM)でも、MCのキングコング・西野亮廣が、過去に芸能人との挨拶によって、気分を害した経験があると打ち明けている。同番組は人気アイドルや、昨今、意見の相違で揉めているテリー伊藤など、様々な芸能人と次々と対談し、その様子を48時間配信し続けるという内容だった。その放送にて西野は、1度顔を合わせて話せば、ほとんどの人には好印象を抱くようになると述べた。しかし過去、2人だけ悪い印象を持っている芸能人がいると明かし、それが尖っている頃の沢尻エリカと、ラジオDJの赤坂泰彦だという。西野は当時の状況について多くは語らなかったものの、彼もまた挨拶に関するやり取りが確執を生んだとのこと。
赤坂といえば、過去にもナインティナイン・矢部浩之と大揉めしたことが一部で有名である。西野の番組はネット生配信で、視聴者はコメントを書き込むことができるため「(赤坂に関しては)ナイナイも言っていた」と打ってみると、西野は「そうなんや」と、矢部の件については知らない反応を見せた。
矢部と赤坂の確執は、彼が長年パーソナリティを務めていたラジオ番組『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)にて明かされ、その後も番組史上、最大の抗争劇として語り継がれている。
それは今から20年以上前、矢部が日本テレビで特番収録をする直前に起こった。
「最初に火つけたのは挨拶なんですよ」
ある日、矢部が局内の廊下を歩いていると、目の前から赤坂がやってきた。かつて自分達の番組で共演し、面識もあるため、彼は「おはようございます!」と元気よく挨拶したという。しかしその直後、予想だにしないリアクションが矢部を襲った。なんと赤坂は、チラっと一瞬、矢部の方を見ただけで、挨拶を返すことなくスタッフと雑談し始めたのである。
矢部はこの時の出来事を振り返り「あいつなんやねん!」「なんで無視しますか? 僕がなんか悪いことしましたか、赤坂!」とラジオ生放送中に激怒した。だがこの放送直後、彼以上に激怒したのが、番組のリスナーであった。赤坂がラジオDJを務めているFMラジオ局には、彼の態度に関する抗議が殺到。1回の挨拶のやり取りが、オールナイトニッポンを放送するAMラジオとFMラジオの放送局を跨いだ抗争へと発展していく。この大騒動を受け、翌週には早くも赤坂から矢部の元へ丁重な謝罪FAXが届き、事態は収束。のちに矢部は以下のように事件を語っている。
「この時は、腹立つというよりも正確に言うとすごくショックやったんですね。仕事したこともあって、目合って『おはようございます』って言った時に、その瞬間スタッフと喋り出すというね。完全に嫌われてるじゃないか俺はと(笑)。すごくショックで当時、ああいう表現はしたんですけど。でものちに赤坂さん本人からご丁寧に謝罪のFAXを頂いたんですよね。和解できてよかったなと、今はホントに思ってます」
どの業界においても、礼儀として挨拶は徹底されている。それだけに芸能人もまた、1度の無礼が悪印象を生み、そのまま尾を引いてしまう場合もあるようだ。
【参考】
・全力!脱力タイムズ(フジテレビ系)2017年5月12日
・豪華芸能人のプライベート 48時間 生配信 第二弾(SHOWROOM)2017年5月9日〜11日
・ナインティナインのオールナイトニッポン(ニッポン放送)1996年9月12日
・ナインティナインのオールナイトニッ本(株式会社ヨシモトブックス)
(文・柴田ボイ)