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福井鉄道の社員が定期券を偽造して払い戻し、500万円を着服

 福井鉄道(福井県越前市北府=村田治夫社長)で、30代の社員が乗車券発券システムを悪用して、定期券を偽造し、払い戻す方法で、現金約500万円を着服していたことが分かった。

 同社は11月15日付で、当該社員を懲戒解雇し、刑事告訴を検討している。

 11月の監査で、定期券の売り上げ記録と実際の収入額が食い違っていたことが判明。乗車券発券システムは特定の人間しか操作できないため、対象となる立場の社員を調べたところ、この社員が着服を認めた。

 元社員は13年4月頃から、複数回にわたって、本社や有人駅にある同システムを使い、正規の手続き以外の手口で定期券を偽造発券し、駅で払い戻して、現金を懐に入れていた。

 現在、同社では刑事告訴に向け、県警越前署と協議しているため、詳細な犯行手口や当該社員の性別などを明らかにしていない。

 同社は「お客さまをはじめ、関係の皆さまにご迷惑をお掛けいたしますことを、心より深くお詫び申し上げます。今回の事態を厳粛に受け止め、社員に対する指導・教育を徹底し、再発防止と信頼回復に努めてまいります」とコメント。

 今後は再発防止策として、内部統制の強化、システムチェックの強化、社員へのコンプライアンスの徹底を図るとともに、高い倫理観をもって業務に精励するよう、社員の意識改革に取り組むという。

 同鉄道は福井市と越前市を結ぶ鉄道の他、路線バス、高速バス(福井〜東京、名古屋、大阪、小浜〜大阪)を運行している。

 同社は1945年(昭和20年)に設立され、1963年(昭和38年)に名古屋鉄道の資本下に入ったが、2008年に名鉄が全株式を沿線の支援団体などに売却し、名鉄グループを離脱した。資本金は1億円、従業員数は211人(今年3月末現在)。
(蔵元英二)

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