古舘伊知郎といえば、2004年4月から「報道ステーション」のメインキャスターを今年の3月まで担当。降板後は「人志松本のすべらない話」などにゲスト出演して話題となった。さらに、8月25日にNHKの特番「日本発見!おなまえ天国」で司会を担当することも発表された。以上はワンポイントのゲストや司会だが、フジテレビの新番組は、レギュラー番組での司会である。
ただ、この19時〜21時という時間帯が問題である。特に20時台はNHKが大河ドラマ、日テレが「世界の果てまでイッテQ!」など、固定ファンを持っている番組がある。ここに2時間ぶち抜きで古舘伊知郎を持って来ようとのことだが、正直、これは“玉砕覚悟”としか言いようがない方法だ。最近のフジテレビは企画ではなく、“タレント”の個人の力量に頼ることでしか番組を作ることができない瀕死の状況だが、まさに現在のフジテレビを象徴するような典型的な新番組となりそうだ。
「報道ステーション」の前の番組「ニュースステーション」でメインキャスターを担当した久米宏は、退任後の番組が振るわず、すでに過去の人となってしまった。フジテレビの安易な番組作りで、古舘伊知郎が同じ轍を踏まなければいいのだが…。