本作はいくえみ綾氏による同名漫画が原作のドラマである。婚約者に婚約を破棄された元OLの小暮也映子(波瑠)が、バイオリン講師である久住眞於(桜井ユキ)のもとでバイオリンを習い、同じ門下生である大学生の加瀬理人(中川大志)や主婦の北河幸恵(松下由樹)と絆を深めていくというストーリーだ。
※以下、ネタバレ含む
最終回では、恋人の理人との未来に不安を抱く也映子に、幸恵が「ゆるくて優しい世界にとどまってちゃダメよ。本当に大事な人とは、ゆるくて優しい世界のその先に行かなきゃ」と助言するシーンが描かれた。さらに、幸恵がバイオリン教室を辞めてしまうことに対し、寂しいとこぼす也映子に、幸恵は「私たちが二度と会わなくなっても、それはそれでいいのよ」「也映子ちゃんと理人君とは、会えばきっとまた、同じように笑って話せる気がする。そんな風に思える関係ができたってだけで、もう十分じゃない?」と元気づけた。その後、也映子は理人と向き合い、交際を続けることに。そして、3人は眞於先生の結婚式で「G線上のアリア」を演奏し、お互いの絆の強さを再確認するのであった。
視聴者からは、幸恵の名言に対し、「最後の最後まで、幸恵さんの名言が刺さりまくった…。人と深く付き合うのが怖くて逃げてたけど、やっぱ本当に大事な人とはその先に行かなくちゃね」「どんなに仲のいい人でも、いずれは離れていく…。寂しいけど、またいつか会えるって思うと希望が湧く」「頻繁に会うだけが友情じゃないよね。どこにいてもいつになっても、変わらずに仲良くできるのが本当の友情だよね」など反響の声が挙がっている。
「幸恵は也映子と理人の恋をずっと近くで見ていていたため、いわば“視聴者代表”とも言えるキャラクターです。視聴者と同じように、ドキドキハラハラしながら2人の恋を応援する様子に、視聴者から『かわいい』『気持ち分かる』と共感の声も挙がっていました。平凡な主婦という設定でありながらも、彼女がここまで人気があったのは、核心を突いた名言のおかげでしょう。『“結婚したい”って気持ちと、“この人と結婚したい“って気持ちは、似てるようで全然違うの』『家庭は修行の場。焼けた石の上を素足で歩くようなものよ』など、夫の浮気や義母の介護といった様々な経験をした幸恵だからこそ、視聴者の胸に刺さったのでしょう。もはや、主役並みの人気を誇る“陰の主役”とも言えますね。」(ドラマライター)
最終回を迎えた現在、中川大志演じる『理人ロス』が多いかと思いきや、SNS上では「温かい幸恵さんの笑顔が見られないなんて…」「幸恵さんの名言が聞けないなんて、寂しい」という『幸恵ロス』の声が殺到している。スペシャルドラマや続編を期待する声も挙がっているが、果たして実現するのだろうか。今後も作品への反響や制作情報に注目したい。