今回、特に問題視されたのが、新スタジオでの収録を予定している『世界の果てまでイッテQ!』、『天才!志村どうぶつ園』、『嵐にしやがれ』、『ザ!世界仰天ニュース』など、日テレを代表する番組だ。
「収録となれば昼夜を問わず色々な人間が出入りする。治安の悪化が懸念されるというんです。また、特に騒いでいるのが女子学院の関係者。嵐などのアイドルが来ると生徒が浮わついてしまい、勉強に身が入らないというのが反対の理由です」(テレビ事情通)
確かに女子学院といえば、桜蔭・雙葉と並ぶ私立女子高の御三家。毎年、東大合格者をコンスタントに30人以上輩出するばかりか、早慶上智の合格者は300人以上という名門校だ。
「とはいえ、人気アイドルが近くにいるだけで勉強が手に付かないというのは過保護もいいところ。スタジオの音が外に漏れることは絶対にないし、最近は警備も厳しく、関係者以外は、まず出入りできない。しかしながら、大事な視聴者でもあるため無視もできない話。頭が痛い問題です」(同)
そもそも汐留にスタジオがあるにもかかわらず、日テレはなぜ、麹町に新スタジオを建設するのか?
「麹町は、すでに時代に追い付けなくなった汐留スタジオに取って代わる将来の本丸です。デジタルは我々が想定する以上に早く進化した。汐留を建設したときは100年は持つスタジオをイメージしていたが、変革について行けず20年しか持たなかったわけです。麹町はそうした反省から、あらゆる最先端技術を取り込むスペースを残したスタジオになります。工事着工は来年1月を予定している」(日テレ関係者)
日本テレビが次世代を担うスタジオと豪語するだけあって、その規模は民放局随一の規模になる。予定では地上11階、地下5階、高さ60メートルもの高層ビル。開発予定面積は1万2293平方メートル(3725坪)となるのだ。
「スタジオ建設には諸々合わせて1000億円以上のお金が掛かる。日テレは汐留や麹町などすべて自社の持ち物で、かつ無借金経営を続けています。だからこそ新しいスタジオを建設できるんです。完成すれば民放一の規模と最新技術を誇るスタジオになります。当然ですが、地震などの災害にも備えた防災ビルとの役割も担っています。有事の際は地元住民にも還元できるのですが…」(同)
着工予定まで、もはや時間はない。地元住民との本格バトルが始まる?